北海道某所 踏切とテケテケ
投稿者:花音 (26)
夕暮れのとき、人気のない道を歩いていると、後ろから「テケテケ」と、
何かが駆け寄ってくる音がする。
振り向くとなんと、上半身だけで腰から下がない女性が、両手を使って、
「私の足はどこ・・・・・」
と猛スピードで走ってきた。
映画化もされた、「テケテケ」という名の都市伝説なのだが、この話は北海道のある列車事故が
原因で生まれたという。
昔、真冬の北海道のとある踏切で、女性が列車にはねられるという事故が起こった。
その日は猛吹雪で特に視界が悪く、運転手は線路内に人がいることに気づかず、
通常のスピードで突っ込んでしまった。
そのショックで、女性の体はなんと上半身と下半身の真っ二つになってしまった。
女性の体が二つに引き裂かれるのを目撃してしまった運転手は、急ブレーキをかけ、
あわてて吹雪の中へ飛び出し、死体探した。
「あの様子じゃ、もうだめだろう」
しかし、女性の遺体はどこにも見当たらない。
血の跡もない。
「気のせいだったのか?」
運転手が再び列車に乗り込もうとしたとき、
上半身だけになった女性が両手を動かし、運転手の元に猛スピードで駆け寄って叫んだ。
「私の足はどこ?私の足はどこに行ってしまったの?」
あまりにも恐ろしい女性の姿をみて、運転手はその場で気絶してしまった。
本来なら即死の事故だ。
しかしあまりの寒さで傷口の血管が縮んで、凍ってしまっため、
女性の体はほとんど出血をしなかった。
そのため長時間、上半身だけで這い回り、
「私の足はどこ」
となくなった下半身を探し続けることになったのだという。
女性の上半身は、回収され、手厚く葬られたが、下半身は、まだ見つかっていない。
そして、なくなった今でも霊体となって下半身を探し求め、全国を駆け回っているという。
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