奇々怪々 お知らせ

心霊

raraさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

ミツケタ
短編 2024/09/01 09:12 1,113view

20年以上に経験した生き霊の事をお話しする。
今振り返っても不思議であり、身の毛がよだつ
実話である。
私は就職の為、北海道から上京してきた。
最初の一年目はホームシックというより地元の友達と遊べないのが辛く「仕事を辞めて地元に帰ろうかな」と思っていた。
異性との出会いも少なく彼女もいなかったのでつまらない毎日を過ごしていた。
当時の携帯電話は通話かメールする機能しかなく、今の便利なスマホであれば出会いは無限に広がるが昔は違った。
私はそのシンプルな携帯電話から恐ろしい思いをするとは想像もしていなかった。
少々長くなるが聞いて頂きたい。

18歳で就職してがむしゃらに仕事をしてきた。失敗をしながらも何とか辞めずに過ごしていた。その中、会社内で気が合うヤツがいていつもバカばっかりやりながら遊んでいた。ツレも彼女はいなく出会いが欲しいがナンパする勇気は当然ない。
ある日、ツレが携帯電話を使って女の子と出会える話しをしてきた。特定の番号にかけて音声の残せる仕組みとなっている。
「今暇してるので遊べる人がいたら〇〇〇〇に電話して」と音声を残して相手からの電話を待つのである。
そんな事をしながら私にもようやく彼女が出来た。社会人になって初めての彼女だった事もあり、楽しい日々を過ごしてた。

そんな彼女だったかすれ違いがあり、別れはしなかったがムシャクシャしていたので出会いを求めて音声を残し遊んでいた。
そんな中、1人の女性と出会う。
愛子(仮名)は18歳で北関東の海沿いに住んでいて、自分とは100キロ位離れているが会話が楽しかったのを覚えている。
メールも毎日してして
「おはよ〜今日も頑張ろうね !愛子」みたいな感じでやり取りをしていた。
同世代の方なら分かると思うが、当時のメール機能は誰からのメールなのか分からない仕組みとなっていた。なので必ず文面の最後には名前を入れなくてはいけなかった。
仲良くなった頃にとうとう愛子と逢うことになった。
ただ、愛子の顔は知らない。当時の携帯電話にはカメラ機能はないので事前に交換することは出来ないのである。
顔も知らない人と逢う事なんて今は恐ろしくて出来ないが・・・。
お互いの中間地点の駅で待ち合わせることになり、私は車で愛子は電車で来ることになっていた。
とうとう当日を迎える。待ち合わせは午前の10時だったので早めに起床し準備を済ませ、1時間位掛けてワクワクしながら待ち合わせ場所に向かった。
駅に着いて駐車場に車を止め、車内で煙草を吸いながら待っていると正面から1人の女性が歩いてきた。何故かその女性は異様な雰囲気だったのを覚えている。
髪はソバージュで真っ赤な口紅をして正直気味が悪かった。

まさか愛子じゃないよな〜っと思っていると愛子から電話がなり「着いたよ〜」と向かいにいる女性が話しているのである。
「やってしまった・・・」と思っても時すでに遅い。とりあえず軽い挨拶を済ませてドライブに向かった。目的地は無かったが、自分の住んでいる街まで来てご飯を食べることになった。
昼食を済ませ、これからどうする?なんて話しをしていて愛子から2人きりになれる場所に行きたいと。若気の至りである。欲望のまま、ホテルに向かう。
部屋に着いてお風呂を一緒に入る事に。そこで衝撃を受ける事になる。愛子の脇が黒い。男性並みにワキ毛が・・・。
流石にムリ!と思った私は一線を越える事なく、理由をつけて部屋を出る事に。
愛子の住む街まで2時間掛けて送り届ける事にした。その最中に彼女から電話が掛かって来ていたが出れるはずもなく、彼女への罪悪感から一刻もサヨナラをしたかったのである。
道中の車内でも愛子からのアピールが凄い。何とか乗り越えてようやく愛子の地元に着いて別れる事が出来た。気付いたら24時を回っていた。
色んな意味で疲労感が凄く、帰りの車内で私は叫びながらストレスを発散して自宅に到着した。
家のドアを開けると暗闇に人影が見える。もの凄い恐怖が襲ってきて「誰だ!」っと叫んだ。まさか愛子が・・・と頭をよぎる。そんなはずはない。
暗闇から出てきた人物は彼女だった。私が電話に出なかったのを心配して来ていたのである。
「どこに行っていたの!浮気してたんでしょ!」
と責められたが、何とか言い訳をしながら納得してもらった。遅い時間だったので彼女はそのまま泊まり、朝に帰る事になった。
これからが恐ろしい出来事の始まりである。

1/2
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。