交通事故
投稿者:初めての書き出し小説風 (10)
短編
2023/07/09
23:03
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これは僕の父が体験した、深夜の利用者の居ないビルにアンテナを設置する仕事をしていた時のお話。
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ガンガンっ
ガチャガチャ…
「ふぅ、あちいなぁ」
「そっすね…これ落ち着いたら休憩しましょ」
「そだな!早くやっちまおう」
今日の現場は父も含めて5人。
場所は都内にある8階建の家電量販店などもはいっている大きなビル。
深夜の大きなビルはものすごい静かでシーンという音すら聞こえてくるような感覚に陥る。
もちろん自分たち以外は誰もいない。
話し声のみが反響してくる。
「先輩、夜のビルってやっぱり怖いですね」
そう話すのは、一週間前に会社にはいってきた新人。
「まぁ慣れよ慣れ」
「ここはまだ都内だから全然だけど、地方とかのビルとかほうがもっと雰囲気出てやばいから(笑)」
「…そ、そうなんですね」
「そんなことより、早く手を動かす!」
「すいません、今すぐに!」
少しびびっている後輩に激を飛ばし仕事を進める。
ガンガンっ
ガチャガチャ…
…
「よーし、今日はここまで」
その後滞りなく進んだ仕事は想定より早く終わった。
時間を見ると5時30分。
窓から見える外は少しだけ明るくなっていた。
「おつかれさまー」
「おつかれさまでした〜!」
「よーし、片付けも終わったから車に詰めて帰るぞー」
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