従兄弟の日記

5月21日
今日が月曜日とは思えないほど爽やかな1日だった。村上の講義も不思議と楽しく感じたし、バイトも全く疲れなかった。
林さんも、今日はとても元気だねって言ってくれていた。先生様様だ。
明日はバイトないし、また訪ねよう。

5月22日
先生を訪ねると、いつも椅子に座っていて
まるで来ることが分かっていたように迎えてくれる。たぶん本当に分かってるんだろう。
浄化の効果を伝えて感謝したら、先生も喜んでくれた。
実は、さらに心を浄化して真実を見通す力を身につけることもできるらしい。
僕の浄化による効果を見る限り、その素質は充分にあると言ってくれた。
ぜひ身につけたいと伝えると、準備があるから明々後日に来てくれと言われた。
今から楽しみで仕方がない。

5月23日

今日も、講義もバイトも楽しめた。
あやちゃんに昨日のことを教えてあげると
とても悔しがっていた。
自分は今までそんな話聞いたことない！
と言っていた。
残念ながらあやちゃんには素質がないのだろう。早く力を身につけたいな。

5月24日
今日駅前を歩いていると、突然変な男の人に絡まれた。オーラが消えかけてる！とか
最近変なことされてないか？とか
訳のわからない事を沢山言ってきた。
頭のおかしな人には関わりたくない。

5月25日
おかしい。おかしい。

先生に儀式してもらってから、変なものばかり見てしまう。
第3の目を開くとか言って、お香を吸わされたり、沢山の模様が動いて、たくさんの人の目になったり、人の顔になったりする動画を見せられたけど、意味がわからなかった。
儀式の部屋から出たら廊下がフナムシだらけだった。カサカサと動いて、びっしりと壁に張り付いている。
ゾッとして部屋に戻ると
先生に、本当に開いちゃったか。大変だ。
いろいろ見えるだろうけど頑張ってね。
と言われて部屋から押し出された。
フナムシは消えてたけど、床から埃がフワフワと浮き上がっていた。
外に出ても変なものを沢山見た。
信号機の上に内蔵みたいな物が載っていて
ぼたぼたと液体が滴っていた。
駅のトイレでは蛇口から黄色い液体が吹き出してきて、生臭くて触れなかった。
家に帰ると母さんがいて、安心して泣いてしまった。母さんはやれやれと言いながら笑っていた。後から恥ずかしくなった。
家の中は何ともないけど、僕はどうなってしまったんだろうか。