仲直りの飴
投稿者:ぴ (414)
私は学校帰りに花束を持って、そこに行きました。
そこは友達が交通事故にあった場所で、私はそこにお花を供えたのです。
友達とはいつも一緒にいるような仲の良さでした。
しかしその日は珍しく大きな喧嘩をして、一日中口も聞かなかったのです。
いつもなら一緒に帰るのをその日は別々に帰りました。
そしてよりにもよってこの日に不幸な交通事故に巻き込まれて、友達は命を失ってしまったのです。
運転手は居眠り運転をしていたらしいです。
それに巻き込まれた私の友達は命を失いました。
お花を供えるときに「なんで喧嘩しちゃったんだろう」と私は言いました。
もし喧嘩をしていなくて、一緒に帰っていたら、こうはならなかったかもしれないとずっと胸の奥に思っていたからです。
それを言ったら涙が止まらなくなって、しばらく引き付けを起こしたようにぶるぶる震えていました。
そんなときです。私の頭に何かが落ちてきて「痛っ」と声を漏らしました。
どうやら小さな何かが私の頭に激突したようでした。
それを拾ってみると、飴ちゃんだと気が付きました。
駄菓子屋によくあるような飴です。
その飴を見て、私はさらに涙が止まらなくなりました。
なぜならその飴は「仲直りの飴」だったからです。
私たちはあまり喧嘩をしないのですが、ずいぶん前の確か小学生の頃に一度だけ大喧嘩したことがあるのです。
そのときに勇気をもって、「仲直りしよう」と私が友達にあげた飴がこの飴でした。
友達が交通事故に遭ったその場所に、思い出の飴が落ちていたことは、きっと偶然ではないと思います。そんな偶然ありえないです。
まるで友達が私に「仲直りしよう」と言ってくれているようでした。
私はその日わんわん泣いて家に帰りました。
今もそのときの飴は大事に袋に入れてしまってあります。
私は友達のことをずっと忘れないし、友達も私のことをずっと忘れないんだと思っています。
すごくいいお話 逆に感動ー