急用で彼と連絡を取りたいが、電話に出てくれないという内容でした。
時間がまだ午前中だったので、
「きっとお店で酔いつぶれて寝てるんだと思います。」
「お店見てきますね」
と彼の母親に告げ、barへ向かいました。
barの裏口のドアを回すと、鍵がかかっていなかったので、やっぱり中で寝てるんだと思い「おーい」と声を掛けながら入っていくと、彼がお店のテーブル席のソファーで女性を抱き寝ていました。
しかも、あの時の女性ではなく、外国の女性でした。
あのケータイ繋がり事件から、数週間も経っていない頃の出来事です。
私が呆然と裏口の前で立ち尽くしていると、今度はbarの入口の、ドアがひとりでに「バタン」と音を立てて、閉まりました。
barの入口は二重ドアになっていて、外側のドアは閉まっていたので決して人や風で閉まった訳ではありませんでした。
ドアの閉まる音で彼がびくっと動き、気のせいなのかと頭をソファーに戻す動作の目線の先に、裏口に立つ私を見つけ、ぎょっとした顔をしていました。
そんな彼との交際に私は疲れ、日に日に体重も落ち３０キロ台までやせ細ってしまいました。
彼との交際のきっかけとなった友人に、彼の不誠実な態度や、不思議な出来事を相談していたのですが、あまりに憔悴する私を見かねて、ある霊能者を探してきてくれました。
霊能者を名乗る５０代の彼女は私を一目見るなり、
「かなりタチの悪い男に捕まってるね」
「彼には悪いものが憑いてる」
と言いました。
そして、私に憑いてる守護霊が、彼と別れさせようと、ケータイを繋げたり、彼の浮気現場を見せたりしていると言いました。
彼と別れられないのは、私の未練ではなく、彼の未練だとも言っていました。
彼にも守護霊が付いていて、彼を助けてほしいとあなたにすがっているので、彼はあなたに愛情がなく、浮気を繰り返しても、別れを告げられないのだと教えてくれました。
そして、優しい私もそんな彼を見捨てられずにいるのだと話してくれました。
長く、彼と一緒にいるので、私は衰弱しているのだと言い、私のお祓いが始まりました。
まず、私と彼の生霊がお互いに絡み合ってるのでそれを、外すお祓いを受けました。そして体力の落ちてる私の魂に力を与える祈祷を捧げ、最後に彼との縁切りの祈祷を捧げてくれました。
祈祷を終えた後、ホントにお祓いが必要なのは彼の方かもしれないが、本人がそれに気づかない限りこちらからは助けてあげられないとおっしゃっていました。
その後、彼との腐れ縁は信じられないほどスムーズに終わりを告げ、体力も回復しましたが、彼とのお付き合いは不思議な出来事が多かったと感じます。
そもそも、私と付き合っていた間、彼は酔いつぶれて店で寝るなんて事は一度もなかったのに、なぜあの日私は彼が店にいると思ったのか、
またなんでケータイがポケットの中で、しかも女性といる時に限って不審な動作を繰り返していたのか
今思うと不思議な事ばかりです。
このまま不誠実な彼との交際を続けてたら、きっと私は不思議な出来事が起こりすぎて、心身喪失していたかもしれません。
あの時の霊能者の方には感謝しかありません。
お幸せに