守護霊とオレ
投稿者:杜辺ユン (2)
私が高校の時に体験した はなし。
その日は、朝から止まない雨が降り続いていました。
週末の土曜日、友人であるイマダ(仮) と スガ(仮)
の2人とその日は 通話を繋げてゲーム三昧でした。
気づけば昼過ぎ、まだ雨は止みません。
時間は流れるように過ぎ、夕方、そして時計は
19時を指そうとしていました。
やはり雨は止まず、その頃には テレビや 近所でも
洪水災害への注意を呼びかけられていました。
20時、
私は6人家族、家族全員帰宅して止まない雨を警戒しながらリビングで団らんしていました。
その時でした、[ パチン ] と 音を立てて 目の前が
真っ暗になりました、停電です。
父はスマホのライトを頼りに自部屋へ電灯を取りに行き、母は窓から外の様子を伺っていました。
どうやら、停電は近所も一緒らしく周りは闇に包まれ、より一層 雨の音が激しく聞こえます。
1人一個ライトを持ち、それぞれ部屋へ戻りました。
私もリビングに残っていた婆ちゃんと
「これじゃあ、避難もあるかもね」と話せば
部屋に戻り、スマホで 友達に近況を伝えたり
SNSを見ながら 「通信制限なっちまうなー」など
呑気な事を思いながら時間を潰していました。
どれくらい時間が経ったでしょうか、スマホを電池型のモバイルバッテリーで充電しながら、ライトを片手に漫画を読んでいました。
22時くらいです、「ピンポーン」 家のインターホンが鳴りました。
時間も時間で、急なインターホンに少し不安になりましたが、停電や止まない雨を考えて、近所の斎藤さんが 避難を呼びかけに来たのだと思い
私は2階にある部屋を出て玄関に向かいました。
きっと家族は眠っていたのでしょう、私以外部屋からは誰も出てきませんでした。
… ですが、次の瞬間、私は恐怖というより、不思議な感覚にとらわれました。私の玄関は両開きのすりガラスなのですが、そこにある人影が異様にデカいのです。2メートル、ほどでしょうか。
私は、「斎藤さん… ? 」なんて声を掛けてみました。影の正体は 返事をしません。
ここら辺から、私はだんだんと怖くなって来ました。[この影は絶対に斎藤さんじゃない] [ いま居るこれ は、俺をじっと見て居るのか?] 気づけば後退りしながら逃げ腰になっていたと思います。
すると、玄関に居た大きな影はゆっくりと 外の方へ行くのがすりガラス越しに分かりました。
私は、階段を駆け上がり部屋へ戻るとしばらくその場に立ち尽くしていました。人生で初めてこの時立ち尽くすと言うことをしたかと思います。
するとまた、「ピンポーン」とインターホンが鳴りました。次は心臓が止まるかと思いました。
今さっきみた、あの人影が脳裏によぎります。
そして、 「ピンポーン」… 次は2回目が鳴りました。今でも鮮明に覚えています。
ほどなくして、父の声が聞こえました。
[父さんが起きた !! ] 自分は部屋を飛び出て廊下に出ると、父、祖父、そして一階に部屋がある祖母も居ました。 「インターホン鳴ったよな?」
次は皆んな聞こえたようです。少し安心しました。
私は、ちらっと玄関の方を見てみます、そこには
誰もいないようで、人影はありませんでした。
そして 「3回目のインターホンが」直後に鳴りました。爺ちゃんは急いで扉を開けます、その様子を見て居る私と婆ちゃん、父はこの時何か感じたのか妹と母を起こしに行きます。
当然、誰も扉の先には居ませんでした。
母と妹も起きて、家族全員がリビングに集まり、
今起きた事を話して居ると。
九死一生。
ご先祖様に感謝ですね。
怖いというより感動した。