隣人トラブル
投稿者:うえむら (1)
深夜に住宅地を歩いていた時のこと。
大通りからは離れていていわゆる閑静な住宅地といった感じの雰囲気。建物は年季の入ったものばかりで、住民も高齢者が多いからか夜はやたら静かで心なしか街灯に照らされた道もすこし暗く感じる。
人っこひとり歩いていないその道を歩いていると、住宅の二階の窓から小さな灯りが揺らいでいるのが見える。
部屋の電気は消されているようだが、何か別の光源…おそらく懐中電灯の灯りが部屋の中から外に向かってゆらゆらと照らされているようだった。
何をしているんだろうと思い、立ち止まってしばらく眺めていると、どうやらその懐中電灯は道路を挟んだ向かいのベランダに向けて照らされている。
夜中によその家の窓に向けて懐中電灯を照らす…嫌がらせか?と思い光を当てられたベランダの方を見ると、大きな絨毯が干してありすでに「対策済み」という感じだった。
隣人トラブルかなにかでこういったことは日常茶飯事なんだろうな、変なことをする奴って本当にいるんだなと思いその日はそのまま家に帰った。
次の日、日中にまたその道を通るとなんだか妙に騒がしい。どうやら救急車が来ているようだ。止まっているのはあの家。嫌がらせをしていた方の家だった。
そこに住んでいたおじいさんが亡くなったらしい。向かいの家の前でその家のおじいさんが泣き崩れているのを見た。
私は、言いようのない罪悪感を感じてしまった。
なるほど
光を当てて数日助けを求めていたんですね
勘違いでクレームでもいいから来てくれ!という願いが込められての合図だったのか…👼