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心霊

ぴさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

忘れ物を取りにいったら
短編 2023/02/11 19:21 761view

私が小6のときにテスト勉強をしようとしたら、大事なノートを学校に忘れてきたことに気が付きました。

慌てて取りに帰ったときはもう夕方で、辺りは夕焼けに真っ赤に染まっていました。

まだ運動場には運動部の人がいたし、玄関も開いていました。

だから勇気を出して、3階の教室までノートを取りに行ったのです。

いつもと違う雰囲気の学校にどぎまぎしながら、急いで3階まで駆け上がりました。

そして教室に入ろうとしたら、こしょこしょと中から小さな声で話し声が聞こえたような気がしたのです。

「誰かいるんだ」と思って、安心して私は教室を開けたのです。

しかし入ったら教室には誰もいませんでした。

聞き間違いかと思って、私は急いで端っこにある私の机の中を探りました。

そしてノートを探していたら、急に私の前の席の椅子がキーっと音を立てて、くるっとこっちを向いたのです。

びっくりしますよね。だって誰もいない椅子が動いたのです。

こっちを向いた椅子はまるで誰かが座っているかのようで、私は思わず体を仰け反らせ、青ざめました。

慌ててノートを掴んで、私は部屋を出ました。

階段を下りるときは1段飛ばしで駆け下りました。

もう怖くって怖くって、でも2階から1階に降りる階段で異変があったのです。

私は後ろから思いっきり誰かの手に突き飛ばされました。

咄嗟に手すりに捕まらなかったら、転がり落ちて大けがをしたと思います。

それくらいに悪意のある押し方でした。

ギリギリで助かって私は思わず声がはーっと安堵のため息が洩れました。

ただ家に帰りついて確認したらノートは私のものではなく、6-A山下みどり子(仮)と知らない名前が書いてありました。

当時Aというクラスはなく、私は6-1組でした。

ノートの中身は何も書いておらず、怖くなっておばあちゃん家で燃やしました。

忘れ物を取りに行ったら、まさかあんな恐怖の体験をするとは思わなかったです。

結局テスト勉強をする心の余裕もなく、そのときのテストはもうボロボロ。

それからは忘れ物を絶対にしないように、テスト期間中は最低でも2回は机の中を確認して帰るようになりました。

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