きっとその時の僕の顔も、
恍惚を浮かべて居たのでしょう。
どのくらい時間が経ったでしょうか。
何処からか
夕焼け小焼けのメロディーが流れてきて、
僕はふと我に帰りました。
気付くと
彼女も、
彼女の薄紫のランドセルも
そこには有りませんでした。
きっと
いつの間にか帰ってしまったのだと思います。
僕を置いて。
勝手についてきたくせに、
僕は幼いながらに
少し寂しい気持ちになりました。
その日は放課後のクラブ活動を
ズル休みして居たので、
少し帰宅が遅くなっても大丈夫だと
確信した僕は
どうせなら僕も踊ってみようと
その椿の木の下に立ってみました。
ポトリ。
僕の30センチほど横に、
「何か」が落ちて来ました。
足元に落ちた「何か」は、
もぞもぞと動いています。
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何だかこれ以上詮索したら身の危険が及ぶから止めた方がいいです。