虫の知らせ

母方の親戚のエピソードです。

私自身には全く受け継がれていないのですが、母や曾祖母が虫の知らせをよく受け取りやすいタイプです。
曾祖母が家にいるときに、前情報もなしに「今から○○から電話が来るぞ」「○○が帰ってくる」と言い当てることが多く、なぜわかったのか理由を聞いても「何となく今ピンときたから」の一点張りでした。
当然、SNSなどない時代です。勘が良いと言ってしまえばそれまでなのですが、何かの知らせを受け取っているのかな、というエピソードがあったようです。

私の母に関しても、若いころにスーパーで買い物をしていると「こっちだよ」とお菓子コーナーで小さい子にスカートを引っ張られ振り向くと誰もおらず、その体験から数日後に私を妊娠したことが判明する、などの不思議体験をしているみたいです。

曾祖母の最後の不思議なエピソードは私が大人になってからのことで、祖父が肺炎で急に様態が悪化し入院した時でした。
祖父は入院してから少し経った日の朝方に亡くなってしまったのですが、老人ホームにいた曾祖母も祖父の知らせを受け取る前、同じ日の午前中に旅立ちました。
曾祖母は100歳近くまで長生きしており、体も不自由だったため、いつ旅立ってもおかしくない状況だったのですが、同じ日だったということもあり「息子が先にいったのが分かって、おばあちゃんも安心して一緒にいったんじゃないかな」と親戚も口を揃えて言っていました。

その後は二人分同時にお葬式をしました。あれから7年ほど経過していますが、今でも天国で一緒に穏やかにすごしていてくれればいいなと思います。