呪われた写真

これは私の友人(以降A君)が高校生の時、実際に体験したお話です。

A君はある日友達3人と肝試しに行くことになりました。

肝試しの場所が地元でも有名なとあるトンネルで全長は30～40ｍほどで長くはないんですが

私も以前通ったことがあって、周りが木々に囲まれ昼間でも薄暗いような少し不気味なトンネルでした。

そのトンネルへＡ君は友達と自転車で向かいました。

友達が度胸試しで一人ずつ通ったり、トンネルの壁を調べたり、大きな声で叫んだり

色々なことをしたそうですが、特に変わった様子もなく、ただＡ君はトイレがしたくなり

トンネルの壁に立ち小便をしてそのままそこを立ち去りました。

帰る前に、記念にみんなで写真を撮ろうぜと友人が言い出し、Ａ君の携帯電話で写真を

撮ったそうなんですが、特に何も変わった所はなかったそうです。

その日の夕方、友達と別れて家に帰り自分の部屋でゆっくりしていたA君。

ふと先程の携帯で撮った写真が異様に気になりデータフォルダに入っている写真を見返しました。

すると、先程の撮った写真と明らかに違ったそうです。どう違ったかというとＡ君以外の友達は

正常なんですが、Ａ君だけ顔の上半分が異様にぼやけていて先程撮って見た時とは

明らかに違ったのでＡ君は少し怖くなりその写真を削除しました。

次の日学校だったので、その日は寝ることにしたそうです。

翌日目が覚め、ふと昨日のことが気にかかり何気なくデータフォルダを見ると

そこには昨日消したはずの写真が残っていたそうで、びっくりしたA君は急いでその写真を

削除しました。そのことをA君は一緒に行った友達に話すと「それはやばくね？」となり

その次の日からA君は学校での様子がおかしく、いつも元気なA君が鬱になったか

のように静かで、生気もないような感じで顔も少し青白く話しかけても会話になりませんでした

次の日、A君は学校を休みました。担任から体調不良との報告を受け心配になった友達は放課後

A君の家にお見舞いに行きました。インターホンを押すと、出てきたのは母親で話を聞くと

A君は部屋に籠ったまま出てこないとのこと。体調不良も部屋から出てこないA君の母親が

学校に嘘の報告をしたそうで、母親も昨日から様子がおかしいことは気にしていました。

友達はA君の部屋の前に行き、ドアをノックすると中からは何の返答もなく友人は

「A君～大丈夫かあ？お見舞いきたよー」と言ってもなん返答もなかったので閉まっていた

ドアのカギを10円硬貨であけて部屋に入りました。するとA君は布団にくるまったままでした。

一向に出てくる気配がなかったので、友人はA君の布団をめくりました。