謎の銀紙とお手紙の話
投稿者:ドキドキシロップ (2)
私が小学校低学年のときに遭った、ちょっと不思議な話。
私は他の同学年女子と比べてあまりオシャレなどに気を遣わず、それでいて男の子っぽい格好が気に入っていたので周囲から少し変わった子だと思われていました。クラスの男子もあんまり私を女子とは意識せずに接してくれていたので、たまに遊んでくれたおかげでひとりぼっちなどにはなりませんでした。が、これが災いする出来事が起こったのです。
ある日、登校してランドセルから教科書とノートを取り出し、机にある引き出しに入れようとしたら、何か中身が入っている銀紙とオシャレな封筒が入っておりました。封筒の中には手紙が入っていましたが、差出人の名前は添えられてはいませんでした。当時、ワイドショーの見過ぎでカミソリが中に入っている被害を受けていた芸能人の話を思い出して、それが入っているのかもしれないと思い、銀紙と手紙を教室のゴミ箱に捨てました。誰かに見られるのも嫌でしたので、他のゴミで上から隠すようにしたのを今でも覚えています。
それから数日は経過し、その出来事を忘れかけていた頃に手紙と銀紙がまた机から出てきました。
またカミソリかと思って封筒を机に軽く叩きつけてみると、金属の音がしなかったのでカミソリ入りではなかったことがわかり、銀紙のほうも筆箱で叩いても金属のような感触はしなかったので、無害と感じて手紙を読んでみました。
黒の鉛筆で拙い文字で「すきです」と書かれていました。銀紙の方を開けてみると、鉛筆の削りカスがたくさん入ってました。
前者はわかるけど、後者の意味が全くわかりませんでした。大人になった今なら「何かおまじないをしてくれたのかな」となっていたのですが、当時は小学生でしかも低学年、意味がわからず「この『すきです』もイタズラに違いない!」と思い、破いて捨てました。
その日の放課後、近所の同級生たちと一緒に帰っている途中、一年生くらいの女の子が私達の前に立ちはだかり、じっと睨んできました。
「●●ちゃん(私)、知ってる子?」と隣の幼馴染の男子に聞かれてましたが「知らなーい」と答えると、その女の子はさらにギッと睨んで走り去っていきました。その時は意味もわからなくて怖くてしばらくは幼馴染と同級生と一緒に下校する事にしていました。
今思えば、その子が私を男子と勘違いをしておまじないとお手紙をくれたのかと考えると、申し訳なく思いました。だけども「差出人の名前は書けよ!」と今でも思ってます。
こわいてすね。