視線を感じる時

「ねえ、起きてよ。起きて」

A子はただひたすら、『怖い、怖い』と思いながら目を瞑る。
B君はそれでもただずっと、

「ねえ、A子？起きて〜？寝てるの〜？」

と。A子は自分お直感を信じ、無視し続けた。するとB君が急に、

「あぁ、やっぱりバレたか。」

今まで、ずっとB君の声だった声が全く知らないおじさんの『ノイズ』がかかった声で
そう言ったそうだ。
そう、言い残すとフッとB君らしき人物は消えたそうだ。

その直後に玄関からB君が帰ってきて、A子は「本人」と尋ねたそうだ。
その話を聞いた周りの人たちが、『きゃー』とか『うわ、怖っ』と言った反応をしているその声に
ずっと『ノイズ』がかかっていた。
僕は

ーこれはやばい！！！

「うわーーー！！」と言う声と共に僕の体は動いた。

体が動いたのと同時に
視線の方向をすぐに確認したが、何もいなかった。それとも、『もう』いなかったのか…

僕の心臓は飛び出しそうなほど、鼓動をあげて動いて、まるでフルマラソン走り切ったとでも言わんばかりの汗をかいていました。

それからと言うものの、金縛りは癖になるって言いますよね。
よく金縛りにあいます。
この体験以降、怖くて怖い話を聞きながら寝てはいません。
ただ決まって、金縛りにあう時は誰かに見られている気がするんです…

僕の体験談はここまでです。特に綺麗なオチもなく、幽霊が出るわけでもない話にここまで付き合ってくれて、ありがとうございます。
ただ、、こう言う日常の中に、非日常的で理不尽な恐怖が潜んでいると実感させられた体験でした。
あなたは、心霊スポットの行っていないかもしれません。
そもそも幽霊を信じてないかも？
でも、貴方がいま住んでいる場所が何もなかった場所と言い切れますか？
その部屋や、場所には何もないかも。
でも、その建物が立つ前、もしくはもっとその前は？
穢れは残ると言います。

そう思うと、『誰かに見られてる』と感じた先に、本当に何もいないと皆さんは断言できますか？
普段明るい時に、感じる視線が、友達や周りの人だと思っていませんか？
明るい時間は、そう言った幽霊の類が活動しないという根拠は？
ただ、僕たちが見えてないだけ、感じれていないだけなのかも。
僕の友人に、霊感の強い子がいます。
昔聞いた話ですが、鏡の前で『後ろに誰かいる』と感じたことありますよね。
その子曰く、そう言う時は『後ろ』ではなく『上』にいるそうです。
僕の場合も、、『後ろ』や『視界の端』ではなく別の場所から見られていたのかも。
ほら、今このサイトを見てるあなたも。
後ろじゃなくて、上を見てみて。
これからは、後ろだけじゃなく『上』も見てみて。
何かを僕たちに伝えたいのかも。
ただ、僕の場合は上を見て金縛りに合う訳だし、視線を感じるのは左、右側は壁だし…
あ、そういえば僕が寝てるベッド。下は空洞だな…
未だ、怖くて下は見れていません。