霊感があるのだとはじめて気づいた日
投稿者:遥かの桜 (1)
よく忘れ物をする私は、その日もまた宿題をするのに必要な教科書を忘れました。
いつもなら諦めるのにも関わらず、その日に限っては何故が取りに戻らなくちゃ!と思って、18時ごろに自転車に乗って取りに行きました。(母は介護の夜勤、父は残業でいなかったので止められることもなかったです)
田舎の学校でセキュリティもガバガバで、1階の窓の鍵が開いているところから入って教室に向かいました。もうこの時は日は暮れてだいぶ暗くなっていて、さすがに怖かったです。
3階の教室に入ってすぐに自分の教科書を見つけて教室を出ました。
そしたら、奥の方で人影っぽいものが見えました。3階は同じ学年で揃っていたこともあったので、「よかった!わたし以外にも同じように忘れ物をした人がいたんだ!」「1人は怖いから一緒に行きたいな」と思って人影の方に走って向かいました。
少し近づいたところで、違和感を感じました。
人影だと思ったモノには、脚がありません。そもそも下半身が見当たらないのです。
理解したのと同時に頭の中で警報が鳴りました。
直ぐに人影のようなモノとは反対の方向へ走ります。
本当に怖くて振り向くことはできません。ですが、変な音がわたしを追っているように聞こえるのです。
この時は本気で死ぬかと思いました。一目散に1階まで降りて窓から出て、自転車に乗って近くのコンビニまで逃げました。
正直、一目散に走って自転車でコンビニまで向かっている間は今でもあまり記憶にありません。
ただ、コンビニに着いてからは腰が抜けてめちゃくちゃ泣きました。
この一件があってから、わたしは視えるようになりました。
わたしが言えることは視えなかった人間でも、視えるようになる瞬間があるため、あなたもその瞬間がいつ訪れるかはわからないですよ……。
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。