着信ナシ
投稿者:ねあか (1)
私が10代の頃の話です。友人と一緒に肝試し大会をするのが流行っていました。
この日も友人4人(私、お調子者のA男、おとなしいB男、マイペースなC子)と一緒に地元では有名な廃病院へいくことに。
時刻は深夜0時、車で廃病院に到着。さぁ行こうというところでC子が「私はやっぱりいきたくない。車で待ってる」と言い出す。
せっかく遠くまで来たのだから、と説得するも「車から降りたくないから3人で行ってきて」と頑なに動かず。
仕方ないのでC子を除いた3人で廃病院へ入ることに。
懐中電灯を片手に割れた窓ガラスから入っていくと、早速待合室が。
待合室の机の一ヶ所には高くタバコが積み上げられていた。
この廃病院では、肝試しをした帰りにタバコを待合室に置いていかなければ呪われる、そんな噂があった。
帰りにここにタバコを置いて帰ろうと考えているとお調子者のA男が積み上げられたタバコを盛大に蹴飛ばした。
B男「お前何してんの!やべーって!」とビビるB男。
A男「こんなん噂だけだって!お前もしかして信じてんの?」とヘラヘラ笑うA男。
A男「1階はもう見たから2階行こうや」
そういって、2階に続く階段を登り出す。
先ほどの一件でビビりまくっていた私とB男。
階段を登る順番は先頭はA男、続くように私、最後尾はB男となった。
先ほどの威勢は何処へやら、ひんやりした病院内の空気にA男もさすがにビビっているのかゆっくり階段を登っていく。
もう少しで2階に着く頃、A男がつぶやいた。
「こんなところに公衆電話あるじゃん」
その瞬間、誰かの携帯が鳴った。
B男「俺の携帯だ。C子が怖くなってかけてきたのか?」と行って携帯を取り出し画面を見る
画面には何故か着信先の名前が書かれていない。
C子からの連絡であればC子の名前が表示されるはずだ。
先ほど見た2階の公衆電話を連想し、悲鳴を上げすぐさま退却する3人。
息を切らして車に戻り、車にいたC子にA男が怒鳴る。
A男「C子!お前B男に電話したろ!!驚かせんなって!!」
C子「は?なんのこと?私電話なんてしてないけど」
A男「嘘つくなよ!」
B男「お前タイミング悪すぎだよ!」
C子「そんなにいうならB男の着信見ればいいじゃん」
はっと我に帰り携帯を取り出すB男。着信履歴を見る。
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