自分が配ったティッシュ
投稿者:ブンジ (1)
短編
2022/08/20
21:12
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大学生の頃、単発のアルバイトでティッシュ配りをしました。
面倒くさがりでケチな私は、移動の手間と電車賃と惜しんで、最寄りの駅前を仕事場に選びました。
初めてのティッシュ配り体験、受け取ってくれるおばちゃんは有り難いなぁとか、今度から自分もティッシュを受け取ってあげようとか思いながら、なんとか1日の仕事を終えました。
帰宅して、何気なく自宅アパートの郵便受けを開けた時、違和感を感じました。
自分が駅前で配ったティッシュが、郵便受けの中に何個か入っていたのです。普段から近所付き合いは全く無く、アパートの住人に顔見知りは一人も居ません。
最寄り駅に住んでいる友人もいないので、友人のイタズラの可能性もありません。
念のため、他のアパートの部屋の郵便受けを覗いてみましたが、ティッシュが入っていたのは私の部屋の郵便受けだけでした。
近所の知らない人に、顔と住所が知られている…そう考えた瞬間、背筋がゾッとしました。
犯人は私からティッシュを何回か受け取り、私の部屋の郵便受けに入れてほくそ笑んでいるに違いありません。
この経験をキッカケに、最寄り駅でアルバイトをすることは二度と無く、他のアルバイトでお金を貯めて引っ越しをしました。
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地味に怖いなこれ
こわい…
ティッシュ配りにはバイトがちゃんと配っているかを監視する「カラス」と呼ばれる役割の人間がいるらしい。
この話ではそのカラスがストーカー的な思考を持ったやつだったのかもな。
投稿者(ブンジさん)は女性?
勝手に男性だと思い込んで読んでたから「イケメンは羨ましいなぁ〜」とか思ってた(¯∇¯٥)