仏壇とキリスト像
投稿者:おかな (3)
私がまだ小学生の頃の話です。両親が中古住宅を購入し、家族で引っ越してきました。昔ながらの古い作りの家で、1階の奥の部屋には、前に住んでいたおばあさんが備え付けた仏壇が残ったままでした。
うちは一応父方の家がカトリックだったため、形だけカトリック信者ですが、実際はさほど宗教に関心がありません。母も父の家庭に合わせている程度で、そもそも信仰心がないのです。
そのため、母は備え付けの仏壇に、とくに気にすることなくキリスト像やマリア像を飾り始めました。子供心に「それはどうなの?」とは思ったものの、父も特に気にしていないようだったので、そのままになりました。
その数日後、家族で外出して帰宅すると家で火事が起こっていました。幸いボヤ程度でしたが、燃えたのは備え付けの仏壇でした。ロウソクを消し忘れたのだろうと思われましたが、そもそもロウソクは置いてなかったと記憶しています。
また、燃えたのはキリスト像のために敷いた白い布だけで、仏壇もキリスト像も焦げてはいませんでした。火はキリスト像の手前の布まで燃やしましたが、一歩手前で消えていました。
ボヤ自体どうやって起こったのか未だに謎ですが、前にこの家に住んでいたおばあさんは熱心な仏教徒で、仏壇のある部屋で亡くなっていたそうです。そのため、もしかしたら、私たち一家の信仰への無知が、亡くなったおばあさんを怒らせたのではないかと思います。
結局、その件から母は仏壇にキリスト像を飾るのをやめました。仏壇は扉を閉め、そのままの状態で置いてあります。あれ以来、家の中で不思議なことは起こりませんが、家族全員で目撃したことなので、あの仏壇の部屋にはおばあさんが住んでいると思って生活するようになりました。
その後が気になる…