奇々怪々 お知らせ

不思議体験

rukaさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

ありえない商品発注
短編 2022/06/11 11:58 1,777view
1

私は営業の仕事をしており、取引先周りで大阪、兵庫を車で移動して様々なところに行くことが多いです。

取引先とはいい人間関係を構築するのが、基本ですから訪問先の対応窓口の社員さんとは非常に気を使ってやり取りをしています。

普段は、電話で大枠を説明してから先方を訪問して商品の説明をし、商品お届けという形です。

A社のFさんとのやり取りも、電話だけのつながりでした。

半年の間に10回以上納める商品の納期、価格、納品場所について電話でやり取りしました。

メ-ルはA社では経営者の指示で使わないということで、電話と郵送の形で進めました。

最終的に、物をおさめることがおわり、私はお礼かたがた、A社を訪問し、Fさんに報告に上がりました。待合室で待っていると、総務部の若い女性と係長が来られました。

こちらが今回の商談の礼を告げて、10数回に及ぶ対応をしてくれたFさんへのねぎらいと感謝の言葉を伝えました。

すると総務部の若い女性と係長の二人が顔を合わせて「またか・・・またか・・・また出ましたか」とぼそりというのでした。

二人の話によると、Fさんは、1年以上前に、職場で心筋梗塞で倒れてそのまま亡くなったらしく、それから時々おかしなことがA社では起きているらしかったです。

Fさんのロッカーを使い手がいないので倉庫にしまっておいたら、きちんと掃除されていたとか、生前Fさんが担当していた文房具の不足時の追加注文がFさんからなされていて、その注文日時が彼女の死後2ケ月後だったとか、・・今もFさんが存命であるかのようなことがずっとつづいているらしいのでした。先日はFさんだけが知っているPWのために使えずに放置されていたパソコンが朝出勤したら、稼働していて、データがきれいに消去されていて、一同ビビリまくったばかりとのことでした。

そんな話をきいて、私は何とも言えない気持ちで会社に報告に戻りました。すると留守電が1本入っていて、「電話ありました。A社のFさんというかたからで、折り返し電話が欲しいと言われてました」ということでした。

1/1
関連タグ: #兵庫#大阪#蔵#電話
コメント(1)
  • 最近のスマホは通話終了時、録音するかしないか聞いてくるので、簡単に通話録音出来るので便利ですよ。

    2022/06/12/06:19

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。