獣道のその先に
投稿者:九家 (1)
私(男)の地元は山に囲まれたのどかな場所です。
これは私が中学生のときの話になります。
自転車で行ける小高い山が私の地元にはありました。
行けるといっても中々頑張らないと頂上にはいけませんが、当時中学生の私にとってはなんら問題なく登れる山でした。
そしてその山の上には小さな公園があり、そこが私と友達のたまり場でした。
滅多に人が来ないので、みんなで騒いで遊んでいました。
ある日いつものようにみんなで遊んでいると、一人の友人が道らしきものを見つけました。道というよりかは、なにかがそこを通った獣道のようなものでした。
私達はなにかあるんじゃないかと思い、その獣道を進んでみました。
少し歩くと開けた場所にでました。
しかしそこにはなにもなくみんな落胆としました。
なにもないなら戻ろうと思った時、一人の友人が
「あそこになんかない?」
と指をさしました。みんなでその方向を見てみると、確かに何か白い建物のような物が見えました。
その建物の方に行ってみました。
草や木々をかきわけて進んでみると、そこには白いコンクリートでできた部屋のようなものがありました。大きさ的にはサッカーゴールほどの大きさでした。
少しの汚れと葉っぱが上にかかっている程度で、あまり古い感じはしませんでした。
その建物周りにはなにもなく、ポツンとたたずんでいました。
みんなで入口的なものを探しましたがなにも見つかりません。
白いコンクリートで覆われたただの箱だったのです。
友人が上に登ってみようというので肩車をして一人を上に向かわせました。
すると友人が「なんかマンホールみたいなのがあるよ!」と言いました。
続けて私も登り他の友人ものぼりました。
そこには確かにマンホールのような入口のような物がありました。
ますます興味がでてきた私達は、開けてみることにしました。
一人の力では開けることができず、みんな力を合わせてなんとか開けることに成功しました。
中を覗いてみると暗くてよく見えません。
日も暮れてきており、明かりもなかったので確認をとることは難しかったのです。すると友人の一人がガラケー(当時はまだガラケーでした)を取り出しライトをつけたのです。
するとそこには。
壁や床などに隙間なくビッシリと御札のようなものが貼られていたのです。
私達は思わず声を出してしまいました。
当時の私達でもこれはヤバい物だというのを感じたからです。
貯水槽かな?