わかってもらえない話
投稿者:S (2)
常識ではわからない不思議な体験だったので、その意味を何年も時間をかけて理解していきました。精神病にかかって、現実に無いものが登場する話です。
高校生の頃、勉強と部活に取り組む普通の学生だったのですが、真面目なのか気を遣いすぎる性格なのか、幻聴が聴こえるようになってしまいました。友達とも会話が噛み合わなくなったり、死ねだの辞めろなど否定的な声ですね。人と話したりストレスなどで幻聴が聴こえてくると、眠れなくなるんですね。
眠れない状態が何日も続くと、声の話を現実と錯覚して信じてしまいました。「おまえは兵器だから人を殺せる力がある、警察に自首しろ」この言葉を信じて110番してしまい「包丁で自殺しろ」と言われて包丁を持った状態のとき、警察の方が来て病院に連れて行ってくれました。脳が極限まで追い込まれると、常識的に幻聴を無視しようとしても難しいです。実は世界は自分一人だけで、他の人は違う世界で生きているとか、ありえない空想の話が分別できないこともありました。
私は幻聴が聴こえてから普通の感覚、普通の人ではなくなったように感じました。人と話しても何か違うなって、共感してもらえないし、共感できるのことが少ないです。そうやって幻聴の世界の話をすると、病院でお医者さんから統合失調症と診断されて、若い時の私はそれを受け入れるのに数年かかりました。自分にとっては幻聴は現実にあって、他人には幻聴なんてありません。誰でもある他人にわかってもらえないことが、自分にとっては幻聴の世界なんです。
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