不思議な夢のおつげ

人づてに聞いた話によると霊感のある人は時期によってその力が妙に研ぎ澄まされる時があるらしい。私は元々それほど霊感が強い方ではないのだが数年前、なぜか以上に不思議な体験を立て続けにする時期があった。もしかするとその頃少し精神的に弱っていて、今も愛用している占い用のカードと運命的な出会いをしたのもその頃だったから何か不思議な力が働いていたのかもしれない。

では具体的に私がどんな体験をしたのかというとたくさんあるのだが、その中でも得に気になっているのが夢のお告げである。私はこの数年前ぐらいから恐怖を感じるような霊体ではないが目を閉じていると不思議な存在の姿が浮かんだり、何かメッセージを伝えようとしているような夢を見るようになった。

そしてある日こんな夢を見た。夢の中にあらわれたその存在は（おそらく守護霊的な何者か）、私に「もうじき人間同士の国境は消え、人々が共通の音楽を奏でる時代が来るでしょう」と言うのだ。私はそのメッセージをもらった時、その言葉どおりに人々が幸せに歌い合い幸せに暮らすという非常にポジティブなイメージを持った。

しかしその数年後にコロナウイルスの問題が起こり、そして今ではウクライナで戦争が始まってしまった。この言葉とは全く真逆の状態になってしまったわけだが、どこかで聞いたことがあるのだ。こういったお告げをくれる存在と私達の「幸福」の感覚には大きな開きがあり、彼らは必ずしも私達が幸せだと感じる状況に私達を導くわけではないそうなのである。

彼らにとってはたとえ人間に痛みが伴うできごとであってもそれが人間の進歩に繋がれば良いらしいのだ・・。だとすれば夢のお告げの主の微笑みの裏には私達が非常に厳しい試練に直面するということが隠されていたのかもしれない。

けれども私は人間でありそのような存在に同調できるような感覚はもたないので、もし困難の先に幸福があるのなら、そんな進歩などどうだっていいので一刻も早く苦しむ人々や悲しむ人々が減るように願っている。