叔母からの最期の言葉
投稿者:友無 (10)
以前、僕は金縛りに悩んでいました。
寝る直前や就寝中、ひどい時は1日に2度もあったり。
精神的に参っていたのか、病院へ行こうと考えたほどです。
当時、僕は白血病で入院している叔母がいました。かなり躾に厳しい叔母で、自分の子供たちだけではなく、甥っ子や姪っ子にまで細かいところまで注意する。
身内以外なら、口うるさくて嫌な人に見えたかもしれませんが、決して嫌な人ではなく、優しくもありました。
よく怒る人で、怒鳴り声が今でも頭の中で再生されます。
そう。
叔母は病気によって亡くなってしまったのです。
東京の病院に入院していた叔母は、最初は病気とは思えないほど元気。笑顔も多く、怒る時は怒る。いつも通りだったのです。
しかし、病状が悪化していくに連れて体は痩せ細り、笑顔も無理をしているように見えました。
3回目のお見舞いをした後、父から言われました。
もう長くないと。
それから数日後、また金縛りにあいました。
いつもはスッと解けるのですが、その日は違ったのです。
叔母が怒鳴り声で僕の名前を呼んでいるのが、はっきりと聞こえたのです。
いつもの声でしたが、優しい声でもありました。
名前だけではなくて、「元気でね」とも。
何かの気のせいだと思いましたが、その朝に叔母は息を引き取りました。
金縛りは何度も経験していますし、妙なものを見たこともあります。
今では霊的なものは全く関係ないとメカニズムも解明されていますが、あの金縛りだけは今でも不思議な体験です。
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