如何にもな幽霊
投稿者:わたあめ (6)
短編
2022/04/14
17:22
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私は高校生の頃マンションの6階に住んでおり、幼馴染の男友達K君が5階に住んでいました。
ある日、近所のコンビニでばったりK君に会ったので、話しながら一緒に帰っていました。
マンションに着き、エレベーターホールに向かう途中、前に赤いコートに黒髪の女の人がエレベーターに乗るところが見えました。
K君も一緒だったので、特に走ってまで一緒に乗る必要もないと思い、K君もまた走る素振りも無かったので、次のエレベーターに乗ればいいや!と、そのまま歩いてエレベーターの前まで行きました。
すると1台しかないエレベーターが1階で停まっているのです。
突き当りがエレベーター。階段は反対側、、
他に行ける場所もないのです。
『え、、女の人エレベーター乗ったよね。見間違い?幽霊?』
と思ったのですが、K君は幽霊なんか信じてそうなタイプでもなく、
ましてや、赤いコートの黒髪ロングヘアーなんて、如何にもな幽霊いる訳ない。見間違いってことにしよう。と自分の心の中で完結してたのです。
そして2人でエレベーターに乗り込みドアが閉まると、K君が小声で独り言のように言いました。
「まじかー乗ってないんかー」
その言葉を聞いた瞬間ゾッとしました。
言わないでおこうと思ったのに、K君も見えてたんです。。。
私「赤いコートの女の人だよね?」
K君「うん。」
K君とは、それ以上のことは話さずいつも通り、バイバイと言って帰りましたが、未だに忘れられない、奇妙な体験です。
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