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呪い・祟り

窓際族さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

猫虐待男が自滅した結果……
短編 2022/04/12 12:21 3,129view
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これは、今から30年以上も前のお話。
I県のとある街に、嫌われ者の青年が住んでいました。

その青年は乞食のような見た目のとても臭い男だったそうですが、嫌われる要因はそれだけではありませんでした。
彼は猫をいじめていたのです。

彼と話したことがある人によれば、彼は別に猫に恨みがあるというわけではなかったそうです。
おそらくは野良ちゃんが多く、捕まえやすかったのが彼にとって都合が良かったのでしょう。
彼は昼の間は家でダラダラしながら酒を飲み、夜になると森の廃墟にある秘密の根城で猫へのいじめを繰り返すということをしていました。

しかも当時は、それに対する処罰については今よりもずっと厳しくはありませんでした。
畜生だから別にいいじゃんという人も普通にいたとかなんとか……

彼が警察のお世話になることとなったきっかけは、ある駐車場で起こった事件でした。
原因はマッチや油をしみ込ませた紙などが巻かれた子猫。
彼はその子猫に火を付けて虐待しようとしていましたが、子猫はうまいこと脱走。
廃墟を抜け、森を抜け、駐車場までたどり着いたようです。
幸いなことに子猫は近所の住人に保護されましたが、当時はタバコのポイ捨てが大変多く、もしそれで子猫に火が付いていたら大火事に発展していたかもしれないということで騒ぎになりました。

そしてこれが、「公然の、しかし恐怖で誰も告発できない秘密」を白日の下に晒しました。
さすがに火が絡むとなれば警察や消防は動かないわけにはいきません。
結果奴は警察に今までの罪を自白することとなりました。

しかし、このお話はそれだけでは終わりません。
彼の家族はそれから程なくして引っ越したのですが、その1年くらい後に引っ越した先で火事に見舞われたそうです。
彼自身ではなく彼の家族がとばっちりを喰うというのはちょっと変な気もしますが、あのような男を育て、放置していた家族も同罪ということなんでしょうか……
死人は出なかったらしいですが、猫の恨みは動物の恨みの中でも特に恐ろしいものだと聞きます。
猫はいじめるのではなく、愛でましょうと全人類に徹底したいものですね! 

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コメント(1)
  • 猫虐待は許さん😠

    2022/04/12/20:50

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