金縛りの私を覗き込んでいた何か
投稿者:りー (118)
短編
2022/03/22
11:12
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私が中学生の頃の話です。
当時の私は度々起こる金縛りに悩まされていました。
その日は暑い夏の夜で寝苦しい中体が動かなくなりました。
またかと辟易しつつ目をつむってやり過ごす事しか出来ません。
暫くそのままで居たらふと私の顔の横に冷気がかかりました。
その日はクーラーを着けておらず冷気など有り得ません。
すると私の顔の真上に誰かの気配がしました。
誰かから顔を覗き込まれていると咄嗟に感じました。
しかも絶対この世のものでは無いものにです。
私は怖くて目を開けられずひたすら早くあっちに行ってくれと願い続けました。
かなり長い間そうしていたと思います。
一向に立ち去らない気配にとうとう我慢できなくなり「あっちへ行って」と声に出しました。
すると今まで微動だにしなかった何かがビクッと怯みました。
もしやと思い「あっちへ行け!」と思い切り叫んだら明らかに怖がりやがて気配がなくなりました。
元の寝苦しい暑い部屋に戻っており目を開けても何もいません。
あの時私を覗き込んでいたのは何だったのか何故覗き込んでいたのかは分かりません。
しかしながらいざと言う時威嚇が効くと知れたので同じ事が起こったら今度は最初から怒鳴ってやろうと思いました。
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