誰も知らない
投稿者:さわだ (1)
幼い頃に経験した出来事です。
中学2年の秋、一人部屋を貰いました。
好きな家具を自分で選んだりして、特に自分専用のベッドはお気に入りで配置や組立なども自分でやるほどのこだわりでした。
完成した日の翌日は部活の朝練があったため早めに就寝しましたが、悪夢を見て夜中に何度も目が覚めました。
満足に眠れず、朝に母に夢見が悪い事を告げると「はじめて1人で寝るから落ち着かないのよ」と言われ、その日はその言葉に納得し眠いまま学校へ向かいました。
特に何も無い普通の学校生活を送り、帰宅し、夕飯を食べ、寝不足と部活の疲れがあったのでその日も早めに眠ることにしました。
これだけ疲れていれば夢など見ることもなく熟睡するだろうと思っていました。
が、やはり何度も悪夢で目が覚めます。
その日は生きたまま火葬される夢で、実際に目が覚めると汗だくでした。
水を飲み再び就寝してもまた同じ夢を見て汗だくで目が覚めました。
そんな状態だったので朝起きても疲労と寝不足で辛い状態でしたが、母に伝えても「じきに慣れるから」や「考えるからそういう夢を見るんだよ」など言われるだけで相手にされず、もやもやを抱えたまま普通の生活を送っていました。
しかし、夢見が良くなることありませんでした。
日により見る夢は変わりますが、焼かれる・溺れる・何度も刃物で刺されるなどが多かったです。
焼かれた日は汗だくで、溺れた日は息切れし、刺された日は体が痛みました。
体力も限界に近づいていき、2週間が経った頃38度の発熱を起こし学校を休みました。
母はただの風邪だと思い、風邪薬を飲み様子見していましたが、3日経っても熱は下がらなかったどころか39度まで上がりさすがにおかしいと病院へ行きました。
ですが、風邪の症状はみられず扁桃腺が腫れてるなどもなくただの疲れじゃないかと診断されました。
私自身、その時は熱があるだけでその他の体の異常はなく比較的元気でした。
なので結局ベッドで寝てるしかなく、買い与えられた本を読みながら静かに過ごしていました。
夜は変わらず悪夢を見ていました。
寝て起きてを繰り返してると私の中で法則性に気付きました。
悪夢を見た時は必ず壁側を向いていました。
母に「壁側向いて寝ると悪夢を見るみたい」と伝えましたがたまたまだろうと相手にされず、ベッドの置き場も他になかったため私はそのままベッドを使い続けました。
5日目、その日の悪夢は首を絞められる夢だったのを覚えています。
朝起きると首全体に発疹がでており、熱も下がっていないためもう一度今度は総合病院で検査をしてもらう事になりました。
ですが、検査結果は至って健康で何も出ませんでした。
熱があるだけとはいえ日に日に体力は落ちていたので観察入院も勧められましたが一旦その日は家に帰ることにしました。
帰りに新しい本を買ってもらい帰宅しました。
その日の夜悪夢でやはり目が覚めたのですが、首のかゆみとずっと安静にしていたのでなかなか寝付けなかったのでその日買った本を読む事にしました。
ごろごろしながら読んでいると本が手から滑り壁とベッドの間に挟まってしまったので取ろうと手を入れると本では無い固いものが手に当たりました。
こういう謎すぎる話、THE実話怪談って感じがして好き