オッドアイの黒猫

世田谷区出身の知人に聞いた噂です。

彼の地元は野良猫もとい地域猫がとても多く猫好きな主婦やお年寄りが主に面倒を見ていました。
それをいいことにペットを捨てていく非常識な飼い主が絶えず随分頭を悩ませていたそうです。

知人が小学校に上がる頃になるとオッドアイの黒猫の目撃談が相次ぎました。
その猫は右目が金色で左目が黒、とても美しい猫だといいます。

オッドアイの黒猫は猫を捨てようとしている人間の前に現れ、その不幸な未来を予言して走り去ります。

捕まえようと試みた子どもたちも巻かれてしまい、結局消息はわかりません。

さらにオッドアイの黒猫は動物虐待をしている人間に襲いかかり、彼らに人間の言葉で脅しをかけるのです。

「お前の来世は猫だ。いじめ殺してやるからな」

予言された人間の中には発狂して精神病院送りになった者もいるそうで、猫の恨みの深さを思い知らされました。

オッドアイの黒猫は今も悪人を成敗しているのでしょうか。