奇々怪々 お知らせ

不思議体験

ぴさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

予知夢のおかげで
長編 2022/02/28 19:10 3,625view
1

私は小さい頃に、一度恐ろしく詳細な夢を見たことがありました。多くの夢って、ほとんど覚えてなくてぼんやりしているものではありませんか。
一部強烈に覚えている部分があったとしても、他はぼんやり忘れてしまったり、そんな夢って多いと思います。

しかし、そんな中私はくっきり覚えている幼い頃の夢がありました。
それは事故が起こる日の朝から始まるのです。

その日は朝起きると、朝から焼肉でした。
我が家はどちらかというとベジタリアンだし、朝が弱く、朝からがっつりお肉を食べることがほとんどありません。
だからこの夢は意外性があり、そのせいで最初から最後までよく覚えているのかと思っていました。
そして焼き肉を食べたら兄が朝練に行きます。なんの部活かは言っていませんでしたが、ジャージ姿だったので、運動部なんだと思います。

兄が先に出かけて、次に父が仕事で出かけました。
その日は朝から職場からひっきりなしに電話がかかってきていて、職場で何かあったようでした。

そこに慌ただしく、スーツ姿で姉が出かけていきました。
私が「ちょっと早くない?」と聞くと、姉が「今日早出だから」と颯爽と家から出るのです。

そうして家で家事をする母に「言ってきまーす」と言って出かけます。
こうして学校に行き、特にこれといった出来事が起こらないまま、授業を受けて過ごします。

お昼休みに、大事なお弁当を忘れてしまったことを思い出し、友達と一緒に売店でカレーパンを買いました。

放課後、私は友達と買い物をする約束をします。

そして一旦家に帰る途中で、私は隣のクラスの人気の男子が告白されているところに遭遇し、気まずい感じでそこを通り過ぎました。
どうやら駄目だったのか、女子が涙目。
しかも目撃されたせいでかなり動揺しており、私は申し訳なく思いながらそこを通り過ぎるのです。

このようなことがあったので、私はそそくさしながら慌てて自転車に飛び乗り、スピードを出して学校の校門の坂を下ります。

下った先の大通りに横断歩道があるのですが、そこをそのまま横切ろうとして、信号無視した車に跳ね飛ばされるのです。

その瞬間の恐怖は今までにないくらい大きいものでした。
飛び出してきた車は私を避けようとしたのか分かりませんが、歩道にまで乗り上げて別の犠牲者もいたように見えました。
痛くて怖くて、仕方なくって、私は目覚めた瞬間にびーびーと泣きました。

これがその夢の内容です。忘れもしないその日の一部始終すべて覚えています。
でも、私はそれをずっとただの強烈な悪夢だと思っていました。
あんなことが起こるまでは、自分が過去に見た夢が予知夢だなんて思いもしなかったです。

その日朝起きたら、朝から焼肉でした。「むなやけしそう」と私は思いました。
昨日兄がバスケの地区大会で準決勝にまで勝ち上がり、我が家はかなり大盛り上がり。
母が「なんでも好きなもの作る」と言い出し、朝から焼肉になりました。
そのときは特に夢の出来事とリンクしているだなんて、想像もできなかったです。

1/3
コメント(1)
  • 正夢は回避できるのか。面白い

    2022/02/28/20:10

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。