奇々怪々 お知らせ

不思議体験

咲耶さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

出会いはまさに偶然
短編 2022/01/24 11:01 957view

進路を考え始めていた高校生の頃、たまたま友人が所属する部活動の郊外研修についていったことがあります。ちょうど、私が所属する部活が休みの日で、友人が行く郊外研修先が私の家の近くだったことが理由でした。

友人は室内を植物で飾る、「室内装飾」のために、あるレストランに顧問の先生と、複数の部員と作業を行っていました。

すると、数人のお客さんがレストランに来店。先生が、「おい、おまえの進路先になるかもしれない学校の先生が来ていらっしゃるぞ」と私に声を掛けました。一瞬、何のことか分からなかったのですが、先生が、来店されたお客さんのひとりに、「今度、そちらの学校の入学試験を受ける子です」と私を紹介してくれました。
数人のお客さんの中のひとり、大柄で優しい雰囲気に満ちたメガネをかけた方が、その声にふと足を止め、私に向かって、「よし!合格!」と手を振ってくれました。

そのときは何があったんだ、と少し困惑していましたが、後日、私の進路先になるかもしれない学校の入学試験の面接の時、レストランで私に合格!と手を振ってくれた方が面接官のひとりとして会場にいました。
極度の緊張で、きちんと受け答えができていたか、分かりません。

しかし、試験は無事に合格。入学して、しばらくの後、私が所属することになった学科の科長であられたその先生が、「あんたには、あの時、もう俺が合格を出したもんね!」と話してくれました。その言葉で、「ああ、あの時のお客さんが、この先生だったんだ!」と、はっきり分かりました。

もちろん、試験は面接だけではなく、試験もあり、その結果、合格をもらったのですが、不思議な縁もあるものだなと思います。

ちなみに、今はその学校で非正規雇用ではありますが、働いています。その先生に、もし、あの時、たまたま、私の部活が休みで、友だちの部活動についていかなかったら、こんな素敵な感情は持ち合わせていなかったと思います。

また、非正規ではあるものの、その学校で働くきっかけを作ってくれたのも、その先生です。

不思議な偶然ってあるものですね。

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関連タグ: #事故物件#声#学校
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