太平洋に浮かぶ島国「南の楽園」での恐怖体験
投稿者:フィンチ (2)
数年前に、私は太平洋に浮かぶ島国へ仕事の関係で引っ越すことになったんです。
そこはあんまり文明を感じる国ではないんですよ。
高いビルもなく、映画館、ボーリング場などのレジャー施設なんかはもちろんありません。
究極はなんと信号機がないんです。
これにはさすがにびっくりですよ。
そんな島国ですが、なんといっても自然がいっぱいで特に空と海は信じられないほど美しいんですよ。ほんとうに楽園だなって感じますよ。
そんな楽園の国での生活に慣れてきたころに、私の娘が日本から遊びに来てくれたんです。
そのときのちょっと信じられない体験をお話します。
飛行機を乗り継いで「南の楽園」にたどり着いた娘を空港に迎えに行きました。
感動の再開ってな感じかなって勝手に想像していたんですけど、なんだか普通に「よっ」って感じでそんなもんですよね。
まあ私だけテンション上がって娘に「あのリゾートを予約しといたよ」「おいしいローカルフードいっぱいあるから」「この国で友達になった家族に会いに行こう」なんて立て続けにスケジュールを発表。その横で戸惑いながら苦笑いの娘って感じでしたけどね。
まあ 何といっても私が準備したイベントは「壮大な星空を見上げていくつもの流れ星を見つける」だったんですよ。
いくつものイベントを楽しんで少し疲れ気味ではありましたが、最後にワクワクしながらメインイベントの「絶好の星空スポット」へ車で向かうことになったんです。
さあ出発ってな感じで車のキーを回してエンジンをスタート。
しかし、なんとまさかのバッテリー上がりでエンジンがかからず。
ちょっとがっくりしながらも ここは焦らずにほかのバッテリーを接続して無事にエンジンスタート。
出鼻をくじかれた感じでしたが、そこは気を取り直して。
「本当にきれいな流れ星がみれるよ」って宣言までして 意気揚々とドライブに出かけることができたんです。
行く途中も街灯がないので、窓から見える景色はヤシの木と月明かりそして星空。
「いい感じだね」なんて言いながら。
それなのに星空スポットに近づくにつれてうっすら雲がかかり始めたんですよ。
それがだんだん濃い雲へと変わっていき ついにはフロントガラスにぽつぽつと雨のしずくが落ちてきてしまったんです。
ちょっと不安になりながらも「なんか天気変わってきたけど せっかくここまで来たし一旦行ってみよう」ってことになり星空ツアーを続行しちゃったんですよね。
ようやく星空スポットに到着すると雨も小雨になってたんですよ。
そのスポットはかなり急激な崖っぷちにある芝生で覆われた開けたスペースでとっても気持ちのいいスペースなんです。
しかし ここからなんだか不思議な出来事が私と娘に起こり始めたんです。
到着してすぐに娘が「ねえ あの光何」って聞くんですよね。 そんで娘が指さす方向を見たのですが私には何も見えないんですよ。 「船かな」なんて特に気にすることもなく返答したんですけどね。
その直後に、助手席のダッシュボードの上に置いてあった昼食に食べたサンドイッチの空になったプラスチックパックが、少しだけ開いていた運転席側の窓から外へ飛んで出て行ったんです。
風が吹いたわけでもないのに、わずかに開けた運転席の窓の隙間からすり抜けてですよ。
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