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不思議体験

ミハエルさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

帰れない肝試しと黒い丸焦げの子供
長編 2022/01/06 17:56 2,561view

私の中ではTOP3に入る夢の話。

夢を見てもあんまり鮮明に覚えてる事は少ないのですが、その中でも数年前に見た夢でとっても鮮明に覚えている夢の話。

その夢の始まりは、中学校の同級生と同窓会終わりでこれから解散するか二次会に行くかとみんなで談話しているシーンから始まりました。

帰るメンバーを駅まで送っていこうと言うことになりおおよそ20人ほどで駅に向かって歩いていると、数両しかない電車がぽつんと線路の上に停まっていて電気もついていないようで真っ暗。

イメージとしては格納庫?のような場所にしまわれているようなもう使われていない電車が線路に駐められているようなそんな雰囲気でした。

誰が言い出したのか男女ペアを組んで肝試しをしようと言うことに。

くじ引きが始まり私の順番は一番最後でペアを組むと一人余ってしまうので最後の一組は三人で組むことになりました。

最後の三人は私を含め全員が女子でしたが全く見たこともない女の子。

同級生にこんな子がいたかな?と違和感を感じながらも話を合わせて自分たちの順番を待ちます。

1組目…2組目と順番に電車の中に入っていきたまに悲鳴が聞こえたり笑い声が飛んできたり。

私は怖い話や映画は好きなのですが、実際に肝試しに行ったことはなくむしろ出来るだけ心霊スポットと呼ばれる場所には行かないようにしていました。

最初は嫌だなと思っていたけど、楽しそうに肝試しをしている友人たちをみて「なんだ、雰囲気は有るけど宿泊研修とかでやった先生がお化け役をやる肝試しと替わらないじゃないか」と少しほっとしていました。

この肝試しのルールは電車の奥まで行き行き止まりになったら入り口まで戻ってくると言う単純な物で。

1組目が中に入って5分ほどで2組目のペアが中に入っていくので、戻ってくるときに必ず誰かとすれ違うし、ゆっくり進めばいくつかのペアと会うだろうと思いなんとなく怖さも半減してせっかくだし楽しもうと気楽に考えて自分の番をちょっとわくわくしながら待っていました。

そこからどんどん次のペア、またその次のペアと順番が進んでゆき自分たちの番が近づいてきたとき、周りを見ると私たちと同じように自分たちと同じように順番待ちをしているペアが数組いるだけなのに気がつきました。

一番最初のペアはもうとっくに戻ってきてもいい頃なのに待てど暮らせど戻っては来ません。

電車の中から聞こえていた笑い声も消え、奥の方からはときたま叫び声のような悲鳴がかすかに聞こえる程度…。

一人も戻ってこないことを不信に思い、同じペアの子に誰も戻ってきていない事を伝えましたが「きっと行き止まりだと思ってたけど奥から出られたんだよ!みんな奥で待ってるんじゃない?」と取りあってもらえませんでした。

奥で待ってるにしてもぱっと見た感じは5両くらいしか無い電車で、本来はもっと長い電車なんだと思うけど肝試しの入り口は切り離され連結部分から中に入っていくような…。

それに奥に出口があったなら奥まで行った人たちが外に出てスタート地点に戻り出口があったと教えてくれるんじゃ?とどんどん不安が募っていきました。

そしてついに私たちの番。

恐る恐る電車の連結部分から社内に入ると運行時のように明るいわけではありませんが、非常灯がついているくらいのまわりの座席や手すり次の車両への連結部分の扉などもふんわり照らされてみえていました。

一緒にペアを組んだほか二人は怖い怖いとこの薄気味悪さを楽しんでいるようでキャーキャー騒いでいます。

社内には古くてひどく汚れた鞄が棚の上に置いてあったり、座席にはスーツのジャケットがくしゃっと乱雑に置かれていたり。

人か載っていたような形跡がちらほらと残されており、それが余計に気味の悪さを引き立てていました。

雰囲気が怖いだけで特に怖い現象が起きることもなくただ薄暗いのとほか二人が恐がりなかなか前に進まないため時間がかかっているような状況でした。

次の車両に移ったときです。

電車内の窓にびっちりと張り紙がしてあり赤い文字で

1,音をたてるな
2,声を出すな
3,振り返るな

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