物件探しの内見で見た「そこに住んでいる家族」
投稿者:ミハエル (4)
私がまだ高校を卒業したばかりの頃、母が足を悪くして階段が使えなくなったため1階のマンションやアパートを探すことになりました。
某不動産会社に物件探しを依頼し内見に行くことになりました。
当日私の母と私との彼の3人で不動産まで行き何件かリストを貰った後にいざ内見へ。
1件目は少し狭くて2LDK。
私の家族は母と私を含む3兄弟の4人家族のため部屋数が足りず次の物件へ。
2軒目の家は大きな集合住宅で周りには自然が多く木が生い茂っているため夏でも涼しそうな環境でした。
いざ中に入ると玄関はそんなに広くないがL字に廊下が伸びていて扉が3つ。
2つは寝室、L字の月あたりの扉はリビング。
全ての部屋に日がはいり暖かい雰囲気の風が通る素敵な家でした。
1部屋1部屋をゆっくり見て内見は終了。
その後も何件か内見をしてどの物件にするのか検討するため一時帰宅。
家で一息ついて暫くはどこがいいか話していましたが、2件目の家の話に差し掛かったところ母が「あの家……」と一言。
母も私も彼も同じことを思っていたようでした。
家の中を走り回る5歳前後の帽子をかぶった男の子。
それを見てしっぽを振りながら追いかけるラブラドール・レトリーバー。
ただリビング横の寝室で微笑み立つおばあちゃん。
怖いという感覚はなく、ただ誰かがまだここに住んでいるという感覚だけ。
内見に行った3人ともが同じものを感じていました。
あまり怖くない話ですが私にとっては本当に不思議な体験でした。
結局その家に住むことはなく別の家を契約しましまた。
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