山陰での不可思議な夜
投稿者:ばるん (1)
これは心霊現象など「そんなもんあるか!」と笑い飛ばす、いやそれどころか「そんなモン信じとるお前がおかしい」とお説教さえしてくる伯父さんから聞いた唯一の不可思議な話。
資産家の一族に生まれた伯父さんは若い頃は
結構モテてて当時は珍しいスーパーカーなんぞを
彼女を乗せて乗り回していました。
ある日「せっかくだから遠出しようか」ということで
彼女とロングドライブに。
関西から鳥取県まで車を飛ばしデートを満喫して
その帰り…気がつけば知らない山道。
当時はナビやスマホなんてあるはずもなく
帰り道を探して
延々と暗い山道を走る羽目になったそうです。
くれどもくれども山道で辺りには全く光もなく
真っ暗闇の中を走り続けるドライブ。
対向車もありません。
時間はどんどん深夜に近づき同乗の彼女は勿論、
豪胆で鳴らす伯父もさすがに不安になってきたそうです。
あたり一面闇の中、しかも山道、どんどん険しくなっていく、対向車も全然ない!
不安も最高潮の中、古い田舎の民家に
オレンジ色の灯りが!
急死に一生を得た心持ちで慌てて車を止めて
その民家に一人で向かったそうです。
「ここはどこですか?」「町はどう行けばいいのでしょうか?」そう聞くしかないと。
普段なら絶対にそんな不躾な事はしないシャイな伯父ですがその時は山の夜道が怖すぎて切羽詰まっていたそうです。
田舎の民家というか農家のような佇まい、オレンジ色の灯りは確かに人の存在や生活を感じさせてくれ泣きそうな心境でガラガラっと玄関を開けて
前述の言葉をかけようとしたそうですが、その時に見た光景は忘れられないと言います。
「人がおる思うて勢いよく玄関開けたらすぐ部屋になっててなぁ…。
そしたらあれや、部屋の真ん中に纏(まとい)がなぜか置いてあってそれがウネウネ踊る様にひとりでに動いとった。纏(まとい)て分かるか?」
その民家には人っ子一人居らず(というかそれを確認する前に驚き過ぎて)、また目の前で生き物のようにグネグネ動く纏(まとい)反射的に彼女がいる車に戻ったそうです。
「どうやった?」と聞きたそうな彼女を横にしても
とにかくこの場から逃げなきゃ!と思いライトをつけた刹那…車の目の前にはお墓がずらっと並んでいたそうです。停車するまで全然気づかなかったといいます。
実話(聞いた話)
豪胆でシャイって…
豪胆でシャイ、内弁慶?
別に豪胆とシャイは対義語でもなんでもないですから違和感ないですよ。
アスリートや企業家などによくあるタイプです。