旧校舎の鏡の女の子

私が通っていた小学校には、鏡にまつわる奇妙な噂がありました。

その小学校には戦前からある旧校舎と新しい校舎があり、旧校舎は一階に給食室と家庭科室があるのみで、それ以外はほとんど使われていませんでした。

その旧校舎は全体的に薄暗く、２階以上は使われていないためあまり綺麗な状態ではありません。

年に一回ほど大掃除のときに掃除をしていました。

ちょうど大掃除の時に旧校舎の当番にあたった児童たちはいつもは入ることのない旧校舎に胸をときめかし、また少し怯えながら掃除をおこなっていました。

旧校舎の階段の踊り場には大きな全身鏡があり、その鏡も普段は綺麗な状態ではないものでした。

生徒たちはこの大きくてひときわ目を引く鏡を綺麗にしてみよう！とピカピカに磨きあげました。

すると、鏡の中に何か不思議なモヤのようなものが映っているような気がしたので、「おーい」と呼びかけてみると、その鏡のモヤが次第に大きくなっていき、女の子の姿になって返事をしてニヤッと笑っていました。

その女の子は誰なのか、どうしてそこにいるのか、全ては謎のままです。