墓参りから憑いてきた・・・?
投稿者:ぴ (414)
あれは私が仕事もプライベートもうまくいかずに、むしゃくしゃしているときでした。
私は病院で勤めたばかりで、医療事務の仕事をしていました。
夜勤で夜の10時くらいまで居残ることも多々あり、結構ハードな職場でした。総合病院だったこともあり、仕事量も多い上に、仕事の交友関係が一番の問題でした。私は職員とうまくいかないことで、長らく悩んでいたんです。
それに伴いプライベートでも仕事のストレスに耐えかねて、ついつい両親や彼氏に八つ当たりしてしまったりして、うまくいってませんでした。
せっかく母が差し入れてくれた赤飯を「いらない!持って帰って!」と突き返したり、心配して電話してくれた妹の言葉に腹が立ちしばらく音信不通になったり、彼氏と小さなことで言い争いになり、大喧嘩してしまうこともありました。
自分でも傍若無人なことをしていたと思います。
しかし、それだけ仕事が辛かったのです。悩んだ末、久しぶりにおじいちゃんの墓参りに行ってみることにしたのでした。
これだけうまくいかないのは、もしかしたらご先祖様のお墓参りに行っていないせいかもと思ったのです。
おじいちゃんの墓参りに行ってみたら、心機一転頑張れるかもしれないと思いました。
私は大のおじいちゃんっ子で、昔からおじいちゃんについて回るような子供でした。おじいちゃんも私を猫っかわいがりしてくれており、すごく仲良しでした。
しかし、社会人として働くようになってからはそんなおじいちゃんに会いに行くこともめっきり減ってしまい、そんなときにおじいちゃんの訃報を知ったのです。
あのときは、わんわん泣いて悲しみました。
そして、最後におじいちゃんの言っていた「おじいちゃんが死んだら毎年墓参りに来てくれるか?」という言葉を守ろうと思いました。
しかし、そんな決意の気持ちもおじいちゃんが亡くなってから何年も経つと、風化しかけていました。
毎年命日とお盆には行っていた墓参り。だんだんと減っていき、次第に1年に1度のお墓参りすらできていませんでした。
だから仕事で有給をとって、お墓参りに行くことにしたのです。
お盆でもお彼岸でもない日に、お墓参りに行くというと電話で言うと、おばあちゃんは驚いていたけど、なんだか喜んでくれました。
おばあちゃんとは月に1度くらいは会っていましたが、数年ぶりに会うかのようにとっても喜んで家に上げてくれて、おじいちゃんを懐かしみながらしばらくおしゃべりしました。
仕事の愚痴も少し話したかもしれません。母や彼氏の愚痴も言い、ついつい話しこんでしまいました。
そうして、おばあちゃんと一緒にお墓参りして、肩の荷が下りた気持ちがしました。私はおじいちゃんのお墓をじっと見つめて、最後の挨拶をして帰りました。
こうしておばあちゃん家を後にし、車に乗り込んだのです。
その帰り道から、なんだか様子がおかしくなりました。
最初に思ったのはなんだか肩が重いなと思ったことでした。
それからなんだか周りの空気が重くて、ちょっとした片頭痛があります。
お墓参りをしたら多少すっきりして帰ってこれるかなと思いました。
実際、お墓参りを終えたくらいのときは心が楽になった気がしていたんですが、しばらくしてまさかこんな体に不調を感じるとは思っていませんでした。
おそらく疲れているんだと思い、その日は早く寝ることにしました。
そしたらその日おじいちゃんの夢を見ました。
それは私がおじいちゃんが亡くなる前の最後に会った日の出来事で、「おじいちゃんが死んだら墓参りにきてくれるか?」と聞かれました。
私はあの日と同じように「当たり前!行くに決まってる」と笑いながら言いました。
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