テケテケ?
投稿者:光 (3)
20年以上も前、わたしが小学6年の秋の出来事です。わたしは部活動をしていて、平日は放課後に部活動がありました。部活動が終わるのが19時だったので、帰る頃には外が暗くなっているのがほとんどでした。
その日も部活が終わり、いつもと同じように友達4人と帰ることになりました。クラスも同じこともあり、話し込んでしまい、気がつくと残っているのはわたしたち4人だけになっていました。外はすっかり暗くなっていました。
体育館を出て校舎の方へ行き、中庭を通って正門へと向かっていました。夜の学校は昼間と違い、真っ暗で虫の鳴き声一つせず不気味です。わたしたちだけだと思うと、いつも通っているのに余計に怖く感じます。話疲れたのか、あまり会話せずに歩いていました。
まもなく渡り廊下に差し掛かろうとした時の事です。渡り廊下を黒い影がスッと走って横切り消えていったのです。全員呆気にとられました。夜は防火扉で閉まっているので通れるはずがありません。
女の子の一人が、「テケテケ」と呟きました。
テケテケとは、下半身がない亡霊もしくは妖怪で、両腕を使い動く際に、「テケテケ」と音を鳴らすそうです。
その瞬間、校舎の非常ベルが突然鳴り響きました。そのベルの音を聞いた瞬間、全員悲鳴を上げて一目散に逃げ出しました。
わたしたち4人はすぐ側の公園に駆け込みました。そこで初めて見る幽霊に興奮して友達と話したことを覚えています。どうやら、4人とも別のものに見えていたようです。わたしには、両手がカマのようになっている化物に見えました。4人に共通していることは、黒い姿であることだけでした。
その当時、オカルト全盛期だったので、学校で怖い話や都市伝説が流行っていました。特に学校の怪談を扱った番組や漫画も多くあったこと、オカルト的なものを見てみたいという欲求が、黒い影を見せたのかもしれません。
後日知ったことですが、わたしの学校には校庭の隅に前校長の石像があり、学校七不思議にその石像が歩き回るという話があるそうです。
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