真夏のサンタクロース
投稿者:光 (3)
短編
2022/05/22
23:52
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子供のころのこと。小学校低学年くらいだったと思います。
真夏の夜で、とても寝苦しく、嫌な夢から目が覚めました。
のどがカラカラで、階下に降りて水を飲もうと思いました。
真っ暗な階段をひっそりと降りていきます。
階段を下りたさき、右手に台所があるのですが、おりきったときに左手に何か気配を感じました。
気配というより、嫌な予感、とでもいったような感じでしょうか。
気にせず台所へと向かい、冷蔵庫から水のピッチャーを取り出して、がぶ飲みしました。
ひとごこちがついたわたしは、二階のベッドに戻ろうと思いました。
すると、階段の左手、さきほど嫌な予感を感じたところに、何かがノッといます。
仰天しました。
サンタクロースがいたのです。
正確にはサンタクロースの恰好をした泥棒かなにかだったのでしょう。
わたしは急いで父母のもとへと階段を駆け上がりました。
時間は夜の3時台。なんだなんだと両親は怒ります。
わたしは事情を説明し、両親を連れていきました。
しかし、さきほどサンタクロースがいた場所にはなにもいなかったのです。
「なにか夢でも見たんじゃないのか」
父はそういったあと、すぐに寝床に行ってしまいました。
悪い夢でも見たのでしょうか。
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