大昔の話だ…
レンタルビデオ店黎明期にアルバイトをしていた。
ちょうど車の免許を取り、中古車ながらもマイカーを購入した頃なのだ。
同年代ばかりの職場だったので、0時に営業が終わっても夜食を食べに行ったりドライブをしたりしていた。
その日もそんな流れでファミレスで夜食を取りドライブをしていた。
「この先を右に曲がるとショートカットして海に抜けれるらしいよ…」一人が言った。
まだカーナビなどない時代だった。
今後のためにも道を覚えておこうかと、言われるままにハンドルを切った。
走っているうちにだんだん道幅が狭くなってくるが、深夜なので対向車は来ない。
話に混じったりしながら適当に進んでいたせいで、いつの間にか間違った枝道に入ってしまっていた。
完全に林道になっても手頃なUターンできる場所がなく、惰性で車を走らせる…
あまりにも何もない暗い道に皆も押し黙って様子を伺っていた。(ちなみに乗っていたのは四人)
急に道が開けて円形の噴水が現れた。
その円周を回れば引き返せるようだが思わずブレーキを踏んだ。
二階建ての建物が一棟立っていたのだ…
民家というより施設っぽい無機質なコンクリートの建物だった。
病院かとも思ったが看板の類いは一切ないし、病院にしては少し小さい気がした。
すると、一人がひきつった声を出した。
「出して…車、早く…」
「えっ?!」
理由が抜けてるから行動に即移れなかった。
別の一人が大声ではないが叫んだ。
「窓!」
建物の窓には全て格子がはめてあった。
「おい、見てるよ…」
そう言った奴がさらに気づいたようで、
「全部の窓にいるよっ!!」
よおく目を凝らすと、格子の向こうから人がこちらを見ていた。
ほとんど全ての窓から…
我々がそっちに気を取られていたからか、誰かが近づいて来るのに気づくのが遅れた。
「早く出せ!逃げろ!」
手に棒のようなものを持った人影が近づいてきていた。























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