他の県ではどうか分かりませんが、
よく九州地方では猫を車で轢いてしまった時は振り返ってはいけない。
振り返ってしまったら轢かれた猫がついてきてしまうから、とよく言われます。
また、夜に口笛を吹くとヘビが来る、など
どこの地方にも迷信めいたものはいくらでもあると思います。
私は幼少期から狐に嘘だけは付くなと口酸っぱく言われてきました。
幼いながらに私は何故?と疑問を持っていました。
ある日その事について母に聞いてみたんです。
「何で狐に嘘ついたらだめと?」
私がこう母に問いかけると母は
「おかんの叔母さんの話になるっちゃけど、叔母さん狐に憑かれたことのあるっちゃんね」
この時点で私は「は?」という気持ちと同時に、
小学生だった私はとてつもない好奇心に駆られそのことについて詳しく聞きました。
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これは母がまだ当時の私と同じくらいの歳の頃、
母の叔母であるTさんとその旦那さんであるKさん、
ある夜Kさんが出前の寿司を受け取りに行った帰りの山道の話です。
Kさんは軽トラに乗って出前を受け取り家へ帰るために山道を走っていました。
その当時は高速道路なんて物もなく、ましてや田舎だったため
山道を使って帰るのが、一番の近道だったんです。
狭い山道を運転しているとふと前方に狐が座っていました。
Kさんは轢くのも忍びないと思いブレーキを踏んで止まりましたが狐は動きません。
クラクションを鳴らしても狐は動きません。
Kさんは「どうしてこうも頑なに動かないんだ?」と思いました。
そこで、もしかしたらこの狐はお腹を空かせていて出前の寿司が積んであることに
気づいているのではないか、と考えKさんは窓を開けて狐に
「なんも持っとらんけん!はよ帰りんしゃい!」
と言ったそうです。
狐は少しKさんを見た後諦めたように山の中へ帰っていきました。
そこから家へ着くまでには真っすぐの一本道なのですが、
知らぬ間にもう一本道ができていたのです。
本来そこには道ではなく崖がある事を知っていたKさんは
「狐に嘘ついたけん、化かされとるとばいね….」
そう思い、その道を無視していつも通りの道を走り家に着きました。

























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