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心霊

舟端さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

運命の出会い
短編 2026/09/04 01:32 23view

夏休みが明けてすぐ、友人が家に新しく買った人形を観にこないかと誘ったことがありました。たしか中3の頃だったと思います。
友人が母親の実家に帰省したとき、たまたま雑貨屋で見つけた掘り出し物を私に見せたかったんだそうです。なんでも棚の1番目立つ場所に置いてあって、その可愛らしい水色のビー玉でできた目をみたときにビビッときたんだとかなんとか。けれどそれは傍目にはただの古い、作りも安っぽい人形といった感じで、私は友人がどうしてそんなに気に入ったのか分からずじまいでした。

私はすぐにそんな人形のことは忘れてしまったので、1年以上も経ってから友人にまたあの人形の話をされたとき、すぐにはなんのことかわかりませんでした。
友人は「あの人形、なんだかやばかったみたい。見られなかった?」と私に聞いたんです。私はしばらくなんのことか考えて、見られるもなにもあんたが私に人形を見にこいって言ったんでしょと呆れてしまいました。
友人は私の軽口に少しも笑わずに「ううん、本当に見られてないならいいの」なんて深刻ぶっていうから、私は気になってあれがどうしたの、と彼女に尋ねてしまいました。

彼女の話は以下の通りでした。
あの人形は買ってきてから、ずっと自分の机の上に置いていたそうです。
ところが、同じ部屋で寝ていたお姉さんがその人形を嫌がり始めました。
「気持ち悪いから部屋から出して」と言うんだそうです。

「いつもこっち見てる気がする」とも言っていたそうです。
友人は気にしていなかったので、とりあえずお姉さんがうるさいから、人形を壁のほうに向けて置いたそうです。
ところが、翌朝になると、人形が元の向きに戻っていました。お姉さんのベッドを見るように置かれていたそうです。
最初は誰かが動かしたんだと思っていたそうですが、それが何度か続きました。お姉さんはその度に友人の悪戯だと決めつけて怒って、そんなことを数回繰り返すうちにとうとう喧嘩になりました。

お姉さんがその人形を部屋の外に放り出すと、床にぶつかった弾みで呆気なく壊れてしまったそうです。
両親もさすがに気味が悪いと思ったらしく、捨てる前に寺へ持っていって供養してもらうことになりました。そこで、事情を話してもないのにお坊さんがしつこく「見られてませんか」とお姉さんを問い詰めたんだそうです。お姉さんは怯えて首を横に振るばかりで、友人も怖くて本当のことを相談できませんでした。

散々な思いをしたけれど、結局友人は人形をあっさり手放すことになりました。しかしどうも彼女はその件がひっかかっていたみたようでした。
次の年、また帰省した機に友人は例の雑貨屋に行ったそうです。
店主にあの人形は曰くつきなのではないかと尋ねたそうですが、店主は別に、ただ中年の女が売りにきたなんの変哲もない人形だといいました。
しかししばらくして、店主は思い出したように、「ああ、でも君がレジに持ってきた時はびっくりしたな。だってあんまりにも売れないから箱にしまっていたのに、よく見つけたなって」と言ったから、友人はとんでもないものに私を見せてしまったと怖くなったんだそうです。

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