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不思議体験

でぃすいずさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

幽霊
短編 2026/08/11 13:21 68view

子供の頃の話だ。

東北の田舎にある小さな村で私は育った。

村には消防団の屯所があり、そこは屯所の他に公民館としても使用されていた。

木造二階建ての古い建物。

床はミシミシと音を立て、砂壁もポロポロと剥がれ落ち、雨漏りの跡が不気味に残っていた。

夏休みや冬休みになると、2階に学校から運ばれた本が並び、簡易的な図書館のようになっていた。

朝のラジオ体操が終わると、みんなでそこに移動し本を借りる。

ある日のことだった。

寺の庭先でのラジオ体操を終え、近くにある屯所に向かっていた。

不意に先頭にいた小学生1年生の男の子が足を止め「あれ!」と屯所を指差した。

後ろを歩いていた私と幼馴染も足を止め、指差す方向を見る。

2階の窓に人がいる。

水色の浴衣のようなものを着た、髪の長い青白い顔の女。

窓枠を両手で掴み、上半身だけを窓の外に出しジッとこちらを見つめる。

小さな村。

知らない人間などいない。

「幽霊だ!」

全員が騒ぎ始める。

6年生の女の子が「お寺の人を呼んでくる!」と言い、来た道を戻って行く。

その間、全員でその女の様子を伺う。

幼馴染が呟く。

「あの、着物って◯◯舞の時に着るやつじゃない?」

◯◯舞。

地元に伝わる伝統的な舞。

お祭りやお盆などに踊られるその舞。

普段は屯所の物置に衣装が保管されていた。
 
女の子が住職を連れて戻ってくる。

「おお、これはこれは……」

そう言い、手を合わせ念仏を唱え始める住職。

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