「こんな所でくたばってたまるか」
岩を握る手に力が入る。洞窟に入ってから1週間は経っただろうか。突然地震が起こって落石で入口を塞がれちまったからには救助を待つしかない。
誰かしら俺らが洞窟に入るところを見たはずだ。
しかし俺の足はどんどん洞窟の奥へと進んでいくそりゃあ多少洞窟に入ったことがあるからといって動き回るのが得策じゃないことくらい分かりきっている。でも俺には動かなければならない理由があった。
どこまで進んだのか自分でも分からない。動いてばかりもいけないと思って水を飲む。動かなければ行けない理由というのはコイツだ。俺は水のペットボトルを1本しか持っていない。地底湖を探すなりなんなりしないとあと1週間も持たないだろう
「…ちっ」
やり場のない怒りが込み上げてくる。一旦冷静にならなくては危ないな…俺は荷物の確認をする事にした。ナイフが2本にロープも2本…ライトも2本あるな…色々確認をしてみたが最低限の物は揃ってそうだ。腹は……減ってない。
なんだか…とても疲れたような気がする。俺は立っていられなくなってその場に座り込んだ。しばらくすると
……ポチャン
という音が聞こえた。その音を聞いた時俺の体の疲れは一気に吹き飛んだ。幻聴でなければこれは水の音だ。俺は立ち上がる。すると急な斜面の下に地底湖が見えた。
「…降りるしかないな。」
そう俺が呟いた時後ろに人の気配を感じた。あるはずもない事だが俺は一瞬救助が来たと信じた。
しかしその希望は一瞬で打ち砕かれた。
「お前…!」
俺は後ずさりする。ソイツは何も言わずにどんどん俺に近づいてくる。
「くそっ、来るな!」
恐怖に耐えられなくなった俺はソイツから目を背けながらもう1歩後ろに下がった。
そこに地面はなかった
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落ちた男 堕ちた男
主人公が怖いパターン
こんばんは投稿者です!なんなのこのお話??という方の為にヒントを書かせていただきます!
水不足なのにも関わらず何故男はお腹が減っていなかったのでしょうか…?何故遺体は2つあったのでしょうか…?是非考えて見てください!