古いビデオテープ（R18）

私が高校生の頃の話です。

友人（Ａ）と二人で自転車に乗って近所を走っていた時、地元にある古い病院前の歩道に、一本のＶＨＳのビデオテープが捨てられているのを見つけました。
当時はＤＶＤが出始めた頃。まだまだビデオテープは主流でした。

そのテープは白いケースに入っており、ラベルもなにも貼っていませんでした。

「これ、エロビデオじゃね？」
Ａが言って、「持って帰って見てみようぜ」という流れになりました。

当時、私の部屋のテレビはビデオデッキ内蔵型だったので、自然と私の家で見る流れになり、二人でワクワクしながら家に帰ってきました。

90年代半ば。あの頃はまだ街中にエロ本やＡＶが無造作に捨てられていることが時々ありました。今みたいに気軽にそういう系の動画が見られなかった時代。思春期真っただ中の中高生にとってそれらは宝物も同様だったのです(笑)

私たちはいそいそとビデオデッキにテープを入れ、巻き戻してから再生ボタンを押しました。

真っ青な画面が映りました。
それがしばらくすると徐々にホワイトアウトしていき、薄暗い無機質なコンクリート打ちっ放しの部屋の映像がフェードインしました。
その部屋の真ん中には、分娩台のようなものが置かれていました。画質は粗く、ノイズ交じりの映像でしたが、私たちは俄然前のめりになりました。

「これ絶対ＡＶじゃん！」

しばらく無人の部屋の様子が流れた後、画面の外から一人の男が現れました。パンツ一丁で筋肉質。顔には仮面のようなものをしています。

音声はほとんど聞き取れず、ジリジリ、ジーというノイズの音が響いています。

やがてもう一人の同じ格好をした男が、下着姿の女の腕をつかんで引きずりながら登場しました。女はパーマのかかった長髪の黒髪、肌は白く貧相な体つきで、激しく抵抗する様子を見せていました。
音声は聞こえないのですが、苦悶の表情で全身を激しく動かし、口を大きく開けて叫んでいるようです。

男はそんな女の抵抗をお構いなしで引きずり、無理やり分娩台に乗せると、ベルトで彼女の四肢を固定していきます。
女はなおも髪を振り乱して叫んでいましたが、一人の男に顔を何度も殴打され、しだいに静かになっていきました。

「これ・・・・やばいやつじゃねえの？」
Aが言って、私もうなずきました。「犯罪ものかもしれない・・」

やがて男たちは太い大きな注射器のようなものを持ち出し、それを使って女をいたぶり始めました。