一年に何度も交通事故
投稿者:タニムラナギ (2)
これは数年前の話です。
当時、専門学生だった弟が友達と一緒に、地元ではとても有名な心霊スポットに行った時から始まった話です。
その心霊スポットは、海の近くにある元国営の宿の廃墟。
怪奇現象もよく起こることから、悪ふざけで行ってはいけないと、よく噂されていた場所です。
心霊スポットで肝試しをした帰り道、トイレ休憩をするためにコンビニに立ち寄った時、
車の所有者である友達が「わっ」と小さく叫んだそうです。
弟や他の友達が車を降りて、その友達の元へ行ったところ、車のフロントに手形が付いていたそうです。
その手形は、その場にいる全員の手の大きさとは異なるものでした。
そして、良く見ると、フロントだけではなく、車のドアや後ろ側にもぽつぽつと手形が付いていたそうです。
「誰かのいたずらだろう。今日じゃなくて他の日に誰かが付けたものに違いない。」
そう言ってその日は解散したそうです。
それから数日後。
自転車で出掛けた弟が転んでしまい、腕を十数針縫うという大けがをしました。
その時は不注意には気を付けて、という話で片付けましたが、さらに一か月後。
今度は、車で追突事故を起こしました。
また不注意?でも二度あることは三度あるというから本当に気を付けて、という不安を感じましたが、それも現実のものとなり、さらに数か月後。
ピザの宅配バイトをしていた際に、バイクで車と衝突するという事故を起こしました。
大事を取って救急車で病院に運ばれたものの、大きなけがはありませんでしたが、あまりに続きすぎていておかしい。
家族の誰もが心霊スポットに行ったことが関係しているのでは…と思いました。
そして年が明け、弟が初詣に出掛けた時のこと。
その神社はあまり大きいとはいえない神社ですが、「お祓いの神様」と地元では有名です。
普段はおられない神職さんもその日は元旦ということもあり、神社の社務所におられました。
神職さんは社務所に来た弟を見るなり、すぐにお祓いをした方が良いと仰られたそうです。
弟は神職さんの提案を受け入れ、お祓いをしてもらい、御神酒をもらって帰宅しました。
そのお祓いを受けてからは、弟は交通事故に遭うこともなく、平穏に暮らしています。
やはり面白半分で心霊スポットに行ったため、何かに目をつけられていたのでは…。
悪ふざけの代償が大きいですね。
お祓いに行かなかったら、あるいは今も、もしくは今頃…という恐怖さえ感じます。