学校で居残り
投稿者:フェディーン (2)
小学校3年か4年の時の話です。
その日は友達と図工の課題を終わらせるために教室で居残りをしていました。
教室には2人だけで、周りのクラスにも誰もおらず廊下の電気は消されて薄暗い雰囲気でした。
それでも毎日通って慣れている所なので、私と友人は特に怖いと感じることもなく課題を進めていました。
そして私が先に終わらせ、友人が作業している前の席に座りお喋りしながら待っていました。
その時にはもう日が沈みかけ、廊下はだいぶ暗くなっていました。
廊下と教室の間にはガラス張りの窓が前面にあり、廊下が暗くなるにつれて教室の中が鏡の様に写ってきて、廊下と教室内がごちゃ混ぜになった様に見えます。
友人と話していて、横目にその窓が見えた時に、小学生が体育の時間に被る赤白帽を被った少年の横顔が見えました。
誰か来たのかと廊下を見ても誰もおらず、気のせいかと思い友人に視線を戻すと目が合いました。
「今、誰かいなかった?」
と友人が言ったことで、気のせいではなかったのだと確信し、一気に恐怖を感じました。
しかし、そんな時こそ妙に冷静で騒がず素早く片付けて早歩きで教室を後にしました。
帰り道でも何となくこの話題は触れられずに明るい話を大声でしながら帰った事を覚えています。
あの学校で亡くなった子がいるとか、幽霊が出るなんて話は聞いた事がなかったのですが、2人同時に見たので多分実際そこに少年の霊がいたのだと思います。
こわ