祖父のお墓参り
投稿者:ポンオン (1)
短編
2022/11/25
22:08
666view
これは私が高校生の頃に体験した、怖いというより不思議な体験です。
私たち家族は毎年お盆になると、田舎の祖父の遺骨のある納骨堂へお参りをするのが恒例行事でした。父が祖父への思い入れが強かった事もあり毎年必ず行っていたのですが、ある年、父の仕事のトラブルや各々の予定の都合が合わなかった事もあり、お盆にはお参りに行かず暫く経った頃に旅行ついでに納骨堂へ行った事があり、その際に起きた出来事です。
お盆等お参りの時期ではなかった為、その場には他に人もおらず私たち家族だけでした。お花やお菓子を添えてお線香を立て、りんを叩いて手を合わせるいつも通りのお参りを終え、それじゃあ帰ろうか、という時大きな携帯の着信音が響きました。
父の携帯に非通知での着信があっただけだったのですが、父が確認すると携帯の着信音はマナーモードに設定されていたのです。
その場では携帯の故障を疑っていたのですが、車に戻った際今度は妹の携帯が鳴りディスプレイ画面には登録名ではなく電話番号が表示されていて、なんとその電話番号は妹本人の携帯の番号だったのです。
単純に電子機器トラブルによるものだったのかも知れませんが、立て続けに起きた不可解な出来事に、私たち家族はきっと寂しがり屋の祖父の悪戯だったのではないかと思っています。
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 2票
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。