真夏の夜に…
投稿者:リリカririka (1)
これは私の幼少期の頃のお話です。
暑い夏の日のこと、夜お父さんとお母さんと生まれたばかりの妹と4人で寝ていました。
ちょうど2時をちょっと過ぎた頃、急に肌寒くなり目が覚めてしました。
何を思ったのかなんとなくおきて外を見ました。
肌寒かったのが急に、生暖かいようなちょっと嫌な感じの風が吹き始めました。
今ならそのタイミングで外を見ようとするのはやめるのですが、いかんせん好奇心が旺盛な年頃、外を、しかもなぜかいつもは見ない家の方を見てしまったのです。
するとその家から青白い何かが出てきたんです。
好奇心旺盛な私は親を起こそうと声を出したのですが親は起きてくれません。
体を揺すってみたのが起きてくれません。
親はどう頑張っても起きてくれないので諦めて寝ました。
次の日、朝起きてパジャマを見ると血まみれでした。
鼻血が寝ているときにいっぱい出たような、そんな感じに胸元が真っ赤かでした。
親はその鼻血のことをとても心配していたのですが、私は昨日の青白い何かのことが気になってしまい鼻血のことはそっちのけでお母さんに聞きました。
「ねぇママ、昨日Aさんの家から青白い何かが出てきたんだけどあれなぁに?」
お母さんは苦虫をかみつぶしたような表情をして、少し間を開けた後にこう言いました。
「見間違いだよ」
後から知ったことなのですが、私が見た青白い何かは火の玉でした。
しかもその日はちょうどお盆。お迎えが来ていたのかもしれません。
Aさんの家のご主人は私が火の玉を見た日の夜に亡くなっていたそうです。
これが私の幼少期に体験した不思議なちょっと怖いお話です。
ご冥福をお祈りします。