どんどんどん
投稿者:anonymous9 (3)
これは私が小学生の頃に家族みんなで体験したお話です。
私が小学生の頃、私と私の2つ上の兄、父、母の四人でみんなで寝ていました。
ある日、夜が深まってきたころ、階段から『どんどんどん』と何かが登ってくるような音が聞こえました。階段全部を登り切る音ではなく、途中の二、三段を登る音です。
ラップ現象のような、自然現象だと思い、少し怖かったですがそれ以外は何にもなかったので、そのまま寝ました。
次の日の朝、母に確認すると母もその音を聞いたようです。しかし、母は怖がっている様子はなく、『おばあちゃんやに、きっと』と言ってました。
実はその時期、父方の祖母が交通事故で亡くなっており、それで、そのおばあちゃんがうちに最後に遊びにきてくれたんだという話になり、ひと段落しました。
それからほぼ毎日階段の音は聞こえるようになりましたが、おばあちゃんであると知った以上、怖いよりも嬉しい気持ちが勝ち、安心して眠りにつきました。
そんなある日、母がひさしぶりに友達と出掛けてきて、こんな話をしてくれました。
母の友人には霊感があり、母に会った途端にこんなことを言ったようです。
『あんたんち、ちゃんと和室掃除しとる?』と。
その友人は家に来たことはなく、和室があることは伝えていません。少し驚いた母は、
「どうして?」
と聞くと、
『和室の位置的に、霊が溜まりやすくなっとる。すぐに掃除したほうがいい。あと、押し入れは閉めっぱなしにするのではなく、少しでもいいから空けておかないとそこに溜まり続けるよ。』
と教えてくれたそうです。それを聞いた私と母はすぐさま和室の掃除を始めました。奥の方に埋まっていた雛祭りの人形や古いお布団など、いらないものは捨てて、整理整頓しました。また、友人のお告げ通り押し入れの戸はあけたままにして掃除を終えました。
すると、その日からぱったり階段の音が聞こえなくなりました。あれはおばあちゃんの足音ではなく、他の何者かの足音だったようです。今考えるとゾッとします。
今でも和室の押し入れは開けっぱなしにして、定期的に掃除しています。あれからは階段の音は聞こえなくなりました。
こわいてすね。