プチ怪談の詰め合わせ
投稿者:四川獅門 (33)
一、お化けなんてないさ
1970年代 北海道
その日永田さんは怖がりにも関わらず、心霊特番を見てしまった。
「なんでこんなの見ちゃったんだろ。」
そう思いながらも2階の寝室に向かった。
怖さを誤魔化すために「お化けなんてなーいさ♪お化けなんて嘘さ♪」と口ずさみ階段を上がっていると
『いるよ』
耳元ではっきりと囁かれた。
二、シャンプー
2021年1月 東京
松田さんは仕事から帰り、シャワーを浴びていた。
シャンプーをすすぎながら手探りでリンスを探していると、ぐいっと手を引っ張られた。
もちろん風呂場には自分一人である。
三、黒い四人組
2014年 埼玉県
高校の夏休み、太田さんは小学時代の仲良し4人で遊びに行くことになった。
太田さんが待ち合わせの駅に行くと、異様な光景を目にした。3人とも黒い無地のTシャツとグレーのジーンズを着ている。
太田さんも、黒い無地のTシャツにグレーのジーンズだった。
彼らは後で気づいたが、その日はもう1人の親友の命日だった。
四、タクシー
2015年 北海道
タクシー運転手の後藤さんはたまに不思議な体験をする。
その日彼は、隣町から飲みに来る常連の客を乗せていた。
夜中の1時頃、人通りの少ない町境で信号待ちをしていると、真っ暗な中、キャミソールを着た女が手招きしている。後藤さんはルームランプを付けて腕でバッテンを作り申し訳なく会釈した。
次の瞬間、前にいた女は消えていて、ルームミラーを見ると眠った常連客の横にあの女が座っていた。
『 あの……あの……あの……あの……』
こういうの好き
映ってんのかよーう